7月29日は土用の丑の日 ウナギで夏バテ解消
不快指数80ポイントオーバーの蒸し暑い日が続く昨今だが、夏バテ解消にはやはりウナギが一番人気。今年は春先にウナギの稚魚のシラスの不漁がおさまり、価格が下がるのではという声もあったが、まだまだ庶民には高値のようだ。でもまあ7月29日の土用の丑の日ぐらいはウナギを食べて夏バテ解消、猛暑をふっ飛ばしたいものだ。
うなぎが夏痩せに効く栄養価の高い食べ物であることは、すでに千余年前の万葉集にも歌われている。だがなぜ丑の日にうなぎなのか、という説明にはならない。そこで江戸時代になってから広まったという「土用の丑の日にうなぎ」の諸説を紹介する。
もっとも知られているのが、当時有名な科学者の平賀源内が夏場にお客の少なくなるうなぎ屋の依頼で看板を書いたとき、たまたまその日が土用の丑で「本日は土用の丑の日」と書いて、店頭に掲げた。そのころはちょうど食道楽が贅を尽くそうとしている矢先で、丑の日とうなぎと栄養とかが深い関係があるものと察し、これが評判となってこのうなぎ屋は大繁盛。他のうなぎ屋もこれを真似るようになったと伝えられている。
またこんな話も。大田蜀山人はうなぎを好んで食べていた。江戸時代の名代のうなぎ屋からの依頼で、店の繁盛策を考え、その一策で、土用うなぎは効果があり、とくに丑の日に食あたりしないという意味の広告をさせ、それが広まった。
丑うなぎに関する最初の記録は江戸時代末期(文政年間)に発行された「江戸買物案内」にあるという。丑の日元祖春木屋に伝わる由来では、春木屋の祖先がある夏、藤堂という大名から大量のうなぎの蒲焼の注文を受けたので、土用の子、丑、寅の3日間にわたって蒲焼を作り、7日間穴蔵において調べた結果、丑の日に焼いたものが、色、香味とも少しも変化しなかった。そこで丑の日の蒲焼が最良だとしてのうなぎだとして納品したのが始まりとなり、丑の日とうなぎとの因果関係が結ばれたという説も。
また江戸時代には丑寅に生まれた人はうなぎを食べると守り本尊の虚空蔵菩薩の怒りに触れるとか、金比羅様の信者はうなぎを食べることを禁じられていたが、土用の丑の日だけは食べても罰が当たらないといわれていて、それらの人たちがこの日にかぎって食べたのが一般化したという説もある。
また土用の丑の日に「う」の字のつくものを食べると夏負けしないという迷信からという説もある。
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