被災避難者らの集い ホテルシェフがおもてなし
区内に在住している東日本大震災の被災者らの苦労をねぎらい、同郷の方々と和やかなひと時を過ごしてもらおうという昼食懇談会「としま地域交流のつどい」が8月11日お昼、勤労福祉会館6階大会議室で開催された。
豊島区民社会福祉協議会では、将来への不安解消やひきこもり予防などの心のケアとして、自由にお茶会や情報交換のできる常設の「サロン」を区内に2か所設置するなど、被災者がより豊かな生活を送るための支援を行なっている。今回の食事会もその取り組みの一つで、公益財団法人 全日本司厨士協会東京地方本部から豊島区民社会福祉協議会へ申し出があり、豊島区との共催により実現したもの。今回で5回目を迎える。
この日は、まず食事会の前に福島県・宮城県・岩手県及び東京都の避難者支援課の職員による相談会を開催。日頃悩んでいることなど、気軽に相談できる機会を設けた。
その後の食事会には、福島県、岩手県、宮城県、茨城県の4県から避難してきている被災者44名のほか、災害ボランティア、民生委員など計106名が参加。
会場には、豊島区内のホテルや近隣のホテルのシェフが「被災者一人ひとりに笑顔で元気になってもらいたい」との思いを込め、腕をふるってつくった和洋中22種類の料理がずらりと並んだ。ブッフェ形式で、福島県産の牛肉ローストや桃、福島県の郷土料理「イカ人参」も提供された。
食事会中は、氷彫刻の実演も行われ、多くのギャラリーに見守られる中、氷の「金魚」が完成。2匹の金魚が悠々と泳ぐさまを表した氷彫刻が飾られると、会場はどよめきと共にあたたかい拍手に包まれた。
最後には、サプライズで、被災者が日頃お世話になっているサロンの方や、全日本司厨士協会の方々等へ向けて感謝の気持ちを込めて、「ふるさと」「四季の歌」の合唱を披露。ゆったりとした雰囲気の中、皆気持ちよさそうに歌声に耳を傾けていた。
»» BACK
|