2015年11月

第3101号 2015年11月25日号


国際アート・カルチャー街づくり
 高野区長、議会招集あいさつ


 平成27年第4回豊島区議会定例会が11月20日に開会した。会期は11月20日(金)から12月4日(金)までの15日間。初日、招集あいさつに立った高野之夫豊島区長は、高野区政のすすめる国際アート・カルチャー都市の街づくりについて次のように述べた。

国際アート・カルチャー都市について

 「国際アート・カルチャー都市懇話会」が発足し、活動を始めることになります。

 懇話会は、国際アート・カルチャー都市構想の実現に向けた“長期的・全体的展望に立った戦略”を検討していただく附属機関でありまして、委員には、本区の名誉区民である野村萬氏、前文化庁長官の近藤誠一氏、前東京芸術劇場館長の福地茂雄氏、東京芸術劇場名誉館長の小田島雄志氏、演出家の野田秀樹氏らをはじめとする特別顧問、さらには著名な学識経験者や文化人の皆様、地域代表の皆様にご就任をいただいております。

 11月2日の議場における発足式では、会長には、前文化庁長官の近藤誠一氏が選出されました。本区は、平成21年1月、第18代の青木保長官から文化庁の文化芸術創造都市として長官表彰を頂きましたが、あれから6年あまりの年月を経て、第20代長官として平成22年から25年にかけて文化庁長官を務めた近藤氏に懇話会の会長を務めていただくことに、感無量の思いを抱きました。

 “戦略”の詳細につきましては、芸術・文化研究の第一人者である太下義之氏を中心とする幹事会で議論を深めていただき、来年の春までに「文化」、「空間」、「国際化」の3つの実現戦略を策定し、答申をいただくことが決まりました。

 懇話会は数多くの傍聴者がみえましたが、その中には、近く任命予定の「国際アート・カルチャー都市特命大使」に内諾をいただいている方々も含まれていました。

 特命大使は、昨年10月に委嘱した11人の「国際アート・カルチャー都市プロデューサー」、このたび発足した「国際アート・カルチャー都市懇話会」に続く、いわば“3本目の矢”にあたる方々で、国際アート・カルチャー都市構想推進の活動の裾野を広げて、区民レベルでの活動の担い手になっていただきたいと考えております。

 これまでに、およそ100人の方から内諾をいただいておりますが、200人を目標にしたいと、現在も参加を求めて多くの方に働きかけを行っているところです。大使には、「文化フォーラム」等への参加などを通じて国際アート・カルチャー都市構想への理解を深めていただき、区民による区民のための活動を展開していただきたく、民間サイドからの盛り上がりを期待したいと考えております。

旧庁舎跡地・周辺まちづくりについて

 都市機能の更新で後れを取っている池袋の活性化や魅力の向上を牽引する旧庁舎跡地・周辺まちづくりにつきましては、民間事業者の開発プランと区が整備する新区民センターを含むエリア全体のプランについて、この間、10月19日、21日、29日の3回にわたって説明会を実施してまいりましたが、再度12月8日に豊島公会堂で説明会を開催することといたしました。説明会では、様々なご意見をいただきましたが、説明不足な点があり、質問書で質問をされた方々も多く、それに対して誠心誠意お答えをしたいと考えまして、改めて説明会を開催することとしたものであります。再度の説明会では、新庁舎整備のための資金を生み出し、国際アート・カルチャー都市の顔ともなる、女性にやさしく国際化に対応した文化・賑わい拠点を生み出すこの跡地開発の意義や内容について、さらにわかりやすく説明し、一人でも多くの区民の皆さんのご理解をいただけるよう努めてまいります。

池袋駅西口のまちづくりについて

 今年7月、本区の池袋副都心エリアが、日本の国際競争力を高める「特定都市再生緊急整備地域」に指定されました。さらに8月には本区が国家戦略特区の区域指定をされ、これにより豊島区は国家的プロジェクトの推進を担う東京の重要なエリアとして位置付けられました。

 これは、新庁舎の整備を契機として、今後、連鎖的に進む池袋副都心再生の動きが高く評価された証でありますが、こうした大きな動きの一つ、池袋駅西口駅前街区のまちづくりは、来月にも、これまでの協議会活動から再開発準備組合に移行する見込みとなりました。西口地域でまちづくりの勉強会を始めた平成19年頃は、勉強会への参加者が2名という時もあったことを思い起こしますと、再開発に向けた機運が大きく高まってきたことを実感しております。現在、協議会では、事業協力者の選定手続きを進めておりますが、10月の公募開始以降、日本を代表する大手デベロッパー数社が参加の意向を示しており、12月には事業協力者の絞り込みを行い、来年3月には、事業協力者と再開発準備組合との間で協定を締結する予定であります。 長年の懸案であった西口再開発ですが、この機を逃すことなく、国際都市池袋の顔になるよう、しっかりとまちづくりを進めてまいります。

芸術の秋に活発に展開されている様々なイベントについて

 国際アート・カルチャー都市構想の発表を受けて、複数のイベントを連携させた「池袋オータムカルチャーフェスティバル」がこの秋、誕生いたしました。単独開催でも、それぞれが数万人規模の集客力を誇るイベント“池袋ハロウィンコスプレフェス2015”、“アニメイトガールズフェスティバル2015”、“池袋シネマチ祭2015”という池袋東側に3つのビッグイベントが結集し、さらに池袋西口公園においては“ぶくろマルシェ・ウェスト”が初めて開催され、2週間にわたって池袋東西を舞台にしたアート・カルチャーのスペシャルイベントが展開されました。

 さらに、同時期にも開催されていたフェスティバル/トーキョーとも連携して、ポップカルチャーから世界最先端の舞台芸術まで、池袋の多様な魅力をいかんなく発揮し、アート・カルチャーの一大発信拠点としての池袋を大いにアピールしてくれました。

 こうした池袋のポテンシャルは東京都からも高く評価され、「東京文化ビジョン」では、2018年に開催を目指す「東京芸術祭(仮称)」への第一段階として、2016年に池袋で「東京国際舞台芸術祭(仮称)」を開催する方針が示されております。

 また、10月には南大塚都電沿線協議会が主催する「第8回大塚バラ祭り」が開催されましたが、今年は、第25回「全国花のまちづくりコンクール」国土交通大臣賞と第35回「緑の都市賞」奨励賞をダブル受賞するという栄誉に浴しました。区内には、こうした区民のボランティアによる地道な、しかし価値ある活動が各地で定着しております。

 これらを十分に生かしながら、2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会の開催、さらにその先の文化レガシーの形成に向けて、区民や事業者の皆さんと連携し、オール豊島で国際アート・カルチャー都市の実現を目指してまいります。


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