森山大道の写真展 としま未来財団設立30周年
日本を代表する写真家として半世紀にわたって活躍を続ける森山大道が、都市の相貌を独自の感性で切り取った写真を、森山の仕事場に近い東京芸術劇場を舞台に展示する。森山大道の写真展が来年1月23日から2月20日まで開催される。
豊島区が目指す、誰もが多様な文化を享受し合える国際アート・カルチャー都市構想に向けて新たな都市の魅力を伝える取り組みの一つとして、公益財団法人としま未来文化財団設立30周年記念事業として開催する。
構成は、森山が写真に対する新境地を開き、1983年に日本写真協会年度賞を受賞した『光と影』、印刷物の拡大によって見えてくる網目のイメージをシルク・スクリーン化した『網目の世界』、池袋・新宿を中心とした撮り下ろしの新作を含む写真で構成した『通過者の視線』の3つのテーマで森山の写真を体感できる空間となっており、モノクロプリント、カラープリント、シルク・スクリーンの多彩な作品100点あまりが、東京芸術劇場のギャラリー内に広がる。
また、2月11日にはギャラリートークも開催される。平成18年に森山の伝説的な写真集『記録』を復刊し、現在まで森山の良き理解者として同写真集を発行し続けている長澤章生と森山の対談が実現する。二人の息のあった絶妙なトークは、必見・必聴となる。
森山は『記録』の中でこう述べている。「(中略)池袋の巷間も僕の体温とぴったりと合ってしまうのだった。池袋愛すべし、池袋あなどり難し(中略)。『記録No26』」と。
担当者は、「2020年東京オリンピック・パラリンピックへ向けて池袋は大きく変わろうとしている。本展のために森山が撮り下ろした池袋の作品群は、現在(いま)しか見ることができない池袋の貴重な“記録”となるかもしれない。この機会に、是非森山ワールドを体感していただければ」と述べている。
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