“トキワ荘”完全復元 東京オリンピックまでに
高野豊島区長の月例記者会見が7月7日、豊島区役所で行われ、手塚治虫ら有名漫画家が青春時代を過ごしたアパート「トキワ荘」を復元し、「マンガの聖地としまミュージアム」として整備、東京オリンピックの年である2020年3月に開設すると発表した。会見には漫画家の里中満智子氏、地元のとしま南長崎トキワ荘協働プロジェクト協議会の足立菊保会長らが同席した。
計画によると、トキワ荘があった場所から徒歩約3分の南長崎花咲公園内に、原寸大で4畳半の部屋がならんだ当時の2階建ての外観をできる限り忠実に再現し、手書き原稿の複製や当時の資料などを展示。 日本の漫画文化の発信拠点として位置づけ、国内外の観光客を呼び込み地域の活性化につなげたいとしている。建物の面積は約220平方メートルで、延べ床面積は約420平方メートル。建物建設経費は2~3億円を見込んでいる。
トキワ荘関係者や地元関係者らからなる検討会議(座長・里中満智子氏)を立ち上げて内部の検討などすすめつつ、今年度中に基本計画を策定、18年度から工事を始める。
高野之夫区長は同日の記者会見で、トキワ荘の復元について「アニメの原点は漫画、漫画の原点はトキワ荘。今や世界に誇る日本の漫画やアニメの文化の聖地ともいえる場所を復元し、多くの人に発信したい」と語った。里中氏も「漫画家それぞれの部屋を再現して、当時の生活のにおいが出ればうれしい」と語った。
トキワ荘は1950年代を中心に、手塚治虫や寺田ヒロオさん、藤子不二雄(藤子・F・不二雄さん、藤子不二雄Aさん)、石ノ森章太郎、赤塚不二夫ら多くの漫画家を輩出したアパート。 1982年に老朽化のために取り壊され、現在では別の建物が建っているが、今も跡地を訪れるファンは多い。
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