豊島区と秩父市に提案 地方居住を考えるワークショップ
「地方居住を考えるワークショップ」発表会が12月10日午後2時から豊島区役所本庁舎5階(南池袋)で開催され、その成果を取りまとめた「生涯活躍のまちづくり提案書」がワークショップでファシリテーターを務めた青木美恵さんから高野之夫豊島区長と久喜邦康秩父市長に提出された。
豊島区は消滅可能性都市と指摘されて以来、「地方との共生」を対策の柱に、日本版CCRC構想の検討を進めている。今年7月以降は同じく消滅可能性都市と指摘された姉妹都市の秩父市と連携して、豊島区在住・在勤・在学者や秩父市関係者などで結成されたチームで、地方居住のあり方や生涯活躍のまちとして住みたくなるまちづくりについて「地方居住を考えるワークショップ」を行ってきた。これまで、基調講演会、秩父市現地見学ツアー、グループワークを計4回開催し、今回の提案を取りまとめた。
発表会では、まず政策提案書を豊島区長と秩父市長に提出し、その後、5チームがワークショップの成果を発表し、パネルディスカッションも行った。
提案書は、次の3つを柱に取りまとめられている。
1.「多世代共生」様々なニーズに合わせた住まい・コミュニティを形成
2.秩父&豊島の「地域資源」を活かし継続的な交流の輪を広げる
3.秩父だからできる!誰もが活躍できる自己実現のまち【生きがい
具体的には、秩父市民と豊島区民が交流できるホームステイの実施、「アニメの聖地」という共通点を活かしたコラボイベントの企画、区民果樹園など自然にふれる場をつくる、秩父ならではの働く場をつくるなど、豊島区と秩父市が「生涯活躍のまち」になれるような提案が多数挙げられている。
さらに、これらの実現に向けて「姉妹都市」としての情報発信・PR強化をはかり、秩父の多様な魅力を「住みたくなるまち」、二地域居住、移住へとつなげていくと取りまとめている。
提案書を受け取った高野区長は「秩父市とは33年来の姉妹都市であり、この提案を一つでも多く実現し、今後も友好関係を深めていきたい」と語っている。提案を受け、区と秩父市では、来年度以降、「お試し移住」、「職員の人事交流」などを検討していくとしている。
日本版CCRCとは、政府の有識者会議で「生涯活躍のまち」とも呼ばれ、多世代が自らの希望に応じて地方に移り住み、あるいは二地域に居住し、地域社会で健康でアクティブな生活を送り、医療介護が必要になった時には継続的なケアを受けることができるような地域づくりを目指していくもの。
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