2017年6月

第3170号 2017年6月14日号


トキワ荘と少女マンガ
 中央図書館で特別展示


 「トキワ荘と少女マンガ」の展示が豊島区立中央図書館の特別展示コーナーで、7月27日まで開催されている。

 豊島区立中央図書館では、平成19年の開館時から「トキワ荘コーナー」を設けトキワ荘関係者のマンガや著作を多数置き、特色あるコーナーとなっている。隣接した特別展示コーナーでは、これまでも、トキワ荘関連展示や横山光輝展、紫雲荘プロジェクトなどマンガ関連展示も行ってきた。

 今回の展示では、7か月間「トキワ荘」に住んだ唯一の女性マンガ家、水野英子の「トキワ荘」時代を中心とした作品を紹介している。水野は、中学生の頃に雑誌投稿した原稿が手塚治虫らの目にとまり、1955年に15歳の若さでマンガ家デビュー。石ノ森章太郎、赤塚不二夫と3人でU・マイア名義での合作2作目『星はかなしく』を制作するために、山口県下関から上京した。1958年3月から10月までトキワ荘に住んだ唯一の女性マンガ家である。初めての女性マンガ家の入居をソワソワしながら待っていたトキワ荘の面々が、たじたじになるほど元気な女性だったという。水野は、少女マンガへの女性マンガ家進出の先がけであり、少女マンガで初めて当時タブーであった本格的な恋愛マンガを描いたことで知られている。絵柄・作品テーマ・ストーリー展開は、現在に続く少女マンガの基本形を確立したとされており、少女マンガ界の草分け的存在。2010年には、その功績により「第39回日本漫画家協会賞文部科学大臣賞」を受賞している。

 展示では、青年男女の恋愛物語を描いた『星のたてごと』などの初版本や、トキワ荘前で撮影された水野と手塚治虫のツーショット写真などが展示されている。

 トキワ荘の紅一点、後の少女マンガ家達にも大きな影響を与えた水野の世界をぜひご覧いただきたい。

 展示にあたり水野さんは「手塚治虫先生を筆頭として当時のトキワ荘メンバーは現代マンガの基礎を作ったと思っている。表現や手法などマンガの発展の基本となった部分を見てほしい」と話している。

 展示にあわせて6月10日にはあうるすぽっと(東池袋4-5-2 ライズアリーナビル3階)で水野英子先生の特別講演会・トークライブが開催される。


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