2017年6月

第3171号 2017年6月21日号


新体制で区議会定例会
 高野区長、招集あいさつから


 平成29年第2回豊島区議会(木下広議長)の定例会が6月14日、開会した。会期は7月12日までの29日間。初日、招集あいさつに立った高野区長は、「保育園待機児童ゼロ達成」「池袋駅周辺まちづくりの進展」「国際アート・カルチャー都市の実現に向けて」「福祉・健康施策」「安全・安心への取組み」「東京2020オリンピック・パラリンピックに向けた取組み」「教育都市としまの推進」――について述べた。

 池袋駅周辺まちづくりの進展

 まず、「池袋駅周辺地域基盤整備方針」について申し上げます。

 この方針は、概ね20年後の池袋の都市基盤、すなわち道路、公園、駅前広場、東西デッキや地下空間など、公共的空間における整備の方向性を示す重要な方針であります。

 策定にあたりましては、国、都、地元団体、鉄道事業者、百貨店、大規模開発事業者などの関係者36名の委員で構成される「池袋駅周辺地域再生委員会」において、昨年6月から議論を重ね、先月5月9日に「中間のまとめ」が承認されました。今後、本年秋ごろにパブリックコメントを実施し、今年度末には方針決定の予定となっております。この基盤整備方針が策定されることにより、池袋駅周辺の公民双方のまちづくりの機運が一層高まり、池袋駅西口や東池袋一丁目の再開発事業など多くの事業が、構想レベルから具体的な計画レベルに、ステップアップしてくるものと大きく期待をしております。

 思い起こせば、私が区長に就任した平成11年、1999年の池袋には、目立った施設としては、東口にサンシャインシティ、西口にメトロポリタンプラザビルがあるのみで、ほかに大型開発は計画すらありませんでした。都心エリアや新宿・渋谷などの他の副都心エリアとの格差も広がるばかりでした。

 それから、18年後の今、区庁舎は新しく生まれ変わり、南池袋公園もリニューアルし、念願の特定都市再生緊急整備地域、国家戦略特区、アジア・ヘッド・クォーター特区の指定を受けることもでき、目に見える形で、池袋の都市再生の機運が大きく高まってまいりました。2020年のオリンピック・パラリンピックの年までには、「ハレザ池袋」の完成のほか、東池袋シネマコンプレックス、南口の西武鉄道池袋ビルも竣工するなどの民間都市開発も大きく進展してまいります。

 また、南池袋公園完成に続き、池袋西口公園の劇場化、中池袋公園の再整備、造幣局跡地防災公園の竣工により、「4つの公園整備構想」が完成し、公園を核に文化を発信するという他の都市に類のない街づくりが進んでおります。

 そして、池袋西口再開発、東西デッキの完成、池袋東口駅前広場の拡大など、2025年以降次々と、今計画されているプロジェクトが完成してまいります。

 白地図のようであった池袋が、次々と都市再生の色で塗り替えられるのを日々、目の当たりにしておりますと、近い将来必ず、豊島区を「国際アート・カルチャー都市」として、その存在を国内だけでなく、世界にも認められる都市にする、との決意を新たにしているところであります。

 次に、「池袋西口公園の新たな整備構想」について申し上げます。

 本区では、2019年に「ハレザ池袋」がプレオープンするとともに、「東アジア文化都市2019」の招致など文化芸術事業が目白押しとなります。東京オリンピック・パラリンピック、そしてその後のレガシーに向けた総合的な文化・国際・空間戦略を展開し、まさに「文化政策と都市再生の融合」というコンセプトによる壮大な街づくりを推進しようとしております。

 こうした意味で、池袋副都心の街づくりの大きな転換期となる2019年のリニューアルオープンを目指し、他に類のない大胆な発想で「池袋西口公園の劇場化」に取り組んでまいります。

 池袋西口公園は、駅前といった最高の立地に加え、「東京芸術劇場」に隣接することから、文化発信拠点として計り知れない可能性を秘めた場所にあります。これまでも、ふくろ祭りや東京よさこいなど、豊島区の文化、芸術、賑わいの発信拠点となってきました。

 その一方、傍らで再開発により、西口の街が大きく変貌する壮大なプランが進んでおります。長期にわたる再開発の工事期間中におきましても、西口の賑わいが失われることのないよう、また、池袋西口公園を劇場化し、そのことが再開発事業の先導役となり、再開発事業に向けた関係者の努力を後押ししたいと考えております。そして、公園と再開発を一体的な空間として生まれ変わらせることで、文化芸術と賑わいを街に大きく広げてまいりたいと考えております。

 具体的な内容は、今後、プロポーザル方式で設計者と詳細に検討してまいりますが、イメージとしましては、クラシックコンサートなど芸術性の高いプログラムを開催できるよう、ステージの規模を拡大するとともに、質の高い音響設備や大型ビジョンを備えたいと考えております。隣接する東京芸術劇場と連携を図るべく、一体的なデザイン、そして連携したイベント開催により、池袋西口一帯が文化芸術の新たな活力源・発信拠点となるよう、2019年秋のリニューアルオープンに向け、全庁を挙げて取り組んでまいります。

 次に、「(仮称)新区民センター」について申し上げます。

 旧区民センターは、今年の3月に地上建物の解体工事が終了し、現在は地下部分の解体工事に着手しているところです。今年度末には、杭基礎工事に入る予定となっており、現在、並行して新区民センターの内装・設備等について、最終的な仕様の検討を進めているところであります。

 新区民センターは、「女性や家族連れにもやさしい施設」であることをコンセプトとして、大規模な女性用パブリックトイレやパウダールームのほか、小さなお子さんが安心して遊ぶことのできる、木の温もり溢れる「パパママ☆スポット」を整備することで、子育て世代の皆さんにも満足していただける施設にしたいと考えております。

 約500人収容の多目的ホールと、約160人収容の小ホールの2つのホールでは、様々な団体の方々が用途や参加人数に合わせてご利用いただけるよう、フラットな床を導入するなどの工夫もしております。

 とりわけ、多目的ホールにつきましては、舞台に大型ディスプレイを設置し、演劇等のイベントの背景として活用したり、出演者や手話通訳のライブ映像を映し出したりできるなど、他自治体の住民向けホールにはない、最新の舞台演出が可能となるホールにしたいと考えております。

 2019年秋のオープンに向け、区民の皆さんの視点に立った施設となるよう、さらに創意工夫を重ねてまいります。


»» BACK

«« Go to TOP


トップページ バックナンバー 豊島区の選挙 紙面で見る
区民の歴史
リンク集 豊島新聞について

豊島新聞綱領

本社事務所
〒170-0013
豊島区東池袋
1-21-11
オークビル5F

豊島新聞は
毎週水曜日
発行です

民の情報紙

株式会社
豊島新聞社

豊島新聞
TEL
3971-0423
FAX
3986-4244
情報・投稿
購読申込み
購読料
3ヶ月2,700円