2018年2月

第3199号 2018年2月14日号


郷土資料館リニューアル第2弾
 「アトリエのとき」展


 郷土資料館リニューアル展示第2弾となる企画展「アトリエのときへ‐10の小宇宙展」が豊島区立郷土資料館企画展示室にて開催されている。観覧料無料で、3月25日(日)まで。

 かつて、豊島区西部の旧長崎町(現在の要町・長崎・千早地域)には、1930年代から1940年代にかけて誕生した芸術家向けのアトリエ付借家が多く建ち並ぶ「アトリエ村」が存在した。アトリエ村のあった地域や池袋周辺は、芸術家が創作活動に打ち込む傍ら、画家・彫刻家・詩人・音楽家らが分野を超えて議論する交流の場ともなり、こうした芸術にかける情熱とエネルギーに満ちた空間を、詩人で画家の小熊秀雄はパリのモンパルナスになぞらえて「池袋モンパルナス」と呼んだ。

 今回の展覧会では、作家たちが多くの時間を過ごした制作現場であるアトリエに着目し、それぞれの作品を「旅」に見立てて展示している。紹介されているのは齋藤求、寺田政明、小熊秀雄、鶴田吾郎、高山良策、建畠覚造、麻生三郎、吉井忠、桂川寛、入江比呂の10名で、いずれも池袋モンパルナスを代表する作家だ。夕焼けに染まるキャンパスを印象的に描いた《夕陽の立教大学》(小熊秀雄)や、平成28年度より新たに豊島区所蔵となった《ブルターニュの巨石(対話)》(寺田政明)など、選りすぐりの作品・資料40点以上を見ることができる。

 さらに、アトリエ村に暮らした作家5名のアトリエ映像(約45分)を初公開する(建畠覚造はアトリエ映像のみ上映)。このアトリエ映像は、作家の家族らの協力を得て、約3年にわたり撮影・編集したもの。それぞれの作家のアトリエの外観や、使い込まれた作業台、絵具やイーゼル、デッサン用の小物など、作家の制作現場を克明に映しだしている。

 また、10名の作家のアトリエ位置を重ねた地図や、スケッチブック、カラーパレット(絵具見本)なども展示され、当時のアトリエ村について様々な角度から見ることができる。

■講演会「ここにあり、美術の戦後」。2月24日(土)午後2時~3時半 講師:原田光 定員:40名
■アトリエ村さんぽみちツアー「アトリエ村をあるく」。3月11日(日)午後1時30分~3時30分 講師:本田晴彦 定員:15名
■ギャラリートーク。2月17日(土)午後3時~3時30分 3月15日(木)午後4時~4時30分


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