自由な発想と感性 障害者アート「ときめき想造展」
自由な発想と感性が溢れる障害者アート――、「第11回豊島区障害者美術展『ときめき想造展』」が3月14日から18日まで、南池袋の豊島区役所1階としまセンタースクエアで開催され、訪れた人の目を楽しませた。
同展は、区内の障害者が制作した美術作品の芸術性や制作活動を広く紹介していくことで、障害者への理解を深め、障害者の社会参加を促進することを目的としている。平成20年に第1回が開催され、今年で11回目を迎えた。
「ときめき想造展」という愛称は、第2回の開催時に投票によって選出されたもので、「豊かな発想から独創的な作品を造り出す」という願いが込められている。
今回は、区内在住・在学・在勤などの障害者が制作した絵画、書、写真、版画や立体作品など、過去最多となる98点の公募作品に加え、区主催の「障害者アート教室」の参加者の作品も展示している。「障害者アート教室」は、平成23年度から始まった事業で、外部より講師を招き、区内の18歳以上の障害者を対象に開催。今年度は計10回の講座を実施した。今回はそこで制作された計16点を展示している。
13日には、障害者美術に造詣の深い美術作家4名を含む審査員により、受賞作品が決定した。最優秀賞には髙取大輔さんの書「桃」が選ばれた。力強く堂々とした筆致の作品で、「桃は不老不死のくだものと言われているので、おじいちゃんおばあちゃんのために書きました」とのコメントが寄せられている。
開催初日には、出品者の家族や、子連れの親子などが訪れ、ずらりと並んだ障害者アートの力作を鑑賞していた。
初めて「ときめき想造展」を訪れたという女性は、「生き生きとしてどれもすごく素敵な作品ばかり。作り手の思いが伝わり、鑑賞後に温かな気持ちになれました。障害者の方だけでなく、ご家族や作業所の方々と一緒に楽しみながら作られたのではないかと思います」と感動。
»» BACK
|