池袋に息づく信仰 東口・池袋四面塔尊法要
池袋のパワースポットとして注目を集める池袋東口駅前公園の一角、第一イン池袋ホテル前にある池袋四面塔尊で9月7日、地元奉賛会(服部洋司会長=池袋東口美観商店会長)の皆さんによって地域の安全祈願をかねた法要が行われた。
四面塔尊は、約300年前の江戸時代、辻斬り被害者の霊を供養するために地元の人たちの手によって建立された。
池袋東口美観商店会の西武、パルコ、ISP、ビックカメラ、東京信用金庫、巣鴨信用金庫、JR池袋駅、また地元の関係者ら多数が集まり、雑司が谷・法明寺の近江正典住職のもと、厳かに法要が営まれた。
服部会長は「この歴史ある四面塔尊が、もっともっと地元の人や来街者に愛され、親しまれるように盛り上げていきたい」とあいさつ。
法要後は、すっかり恒例となった近江住職から法話。「この四面塔様では2月と9月に法要がありますが、2月は御祈祷、9月は御供養の意味合いがありますが、今年は特に長らく奉賛会の名誉会長をつとめられた宮田和昌氏が亡くなられました。ご冥福をお祈りいたします」と前置きして「お釈迦様の教えに物事を正しく見るという『正見』というのがあります。ここでいう物事を正しく見るということは、物事の本質を見るということ。すなわち、そのものの背後にある過去の歴史、縁を知らなければいけないということで、人はそれを見るためにいろいろな修行を行いますが、すべてを知ることはできません。仏様の智慧でなければ知ることはできないのです。そのことを知ることで、人は生きる上で大切な謙虚とか畏怖の心を覚えるのです。最近の自然災害を見ていると、人はこの心を忘れているようでなりません」と諭した。
四面塔尊奉賛会では3・11東日本大震災を機に社横に安全安心への思いを言葉として表す掲示板「心のともしび」を設置するとともに、毎月12日の縁日を復活させるなどしている。またそばで営業するパルコでは毎月第1月曜日に供養と清掃を欠かさないでいる。
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