2018年10月

第3231号 2018年10月31日号


巣鴨一帯が菊で賑う
 第26回すがも中山道菊まつり


 巣鴨の秋を彩る人気イベント「第26回すがも中山道菊まつり」が11月6日から14日まで開催される。会場は眞性寺境内、中山道待夢、大正大学さざえ堂前広場などで、期間中は高岩寺境内ふくめて巣鴨一帯が菊でにぎわい、訪れる人を楽しませる。

 初日午前11時から江戸六地蔵眞性寺本堂前でオープニングセレモニーが行われる。巣鴨地蔵通り商店街(木﨑茂雄理事長)では「咲き競う菊花を眺めて、巣鴨の秋をたっぷりお楽しみください」と来場を呼び掛けている。

 期間中は、菊花の展示(盆養・五輪咲き・だるま・福助・古典菊など)、懸崖、千輪咲き、五重塔、お城、扇、盆栽、菊形作りなど多彩に開催される。毎回来場者の人気の眞性寺会場の菊花形造りの今年のテーマは霊獣「ウサギとカメ」。

 また特別催事として生け花展、野点、短歌・俳句の展示、うどん・おでんなど模擬店の開催(12日まで)なども予定されている。

 歴史と伝統文化が息づく街、巣鴨。「菊は巣鴨」と、巣鴨の名が広く知られるようになったのは18世紀半ばのころ。もともと巣鴨は駒込と並ぶ園芸の里で、植木職人同士の競合で優れた鑑賞菊が生まれ、菊見の客が巣鴨に集まるようになった。19世紀のはじめころには、1本の菊に接木して違った花を咲かせたり、さらには多数の菊を集めて技巧を凝らして黄菊の虎や屋根まで届く白菊の富士山など、大作りな「造り菊」が登場する。これが評判になって江戸の町民だけでなく、関東各地から泊りがけで菊見の客が来るようになり、大変な賑わいだったという。

 こうした菊作りは明治の初めまで続けられていたが、その後衰退し、かわって文京区団子坂の「菊人形」の評判が高くなった。

 先人の築いた文化遺産ともいうべき「菊作り」を再現しようと平成5年、地元商店街が中心となり、街ぐるみではじめたのがこの「すがも中山道菊まつり」。江戸の庶民が楽しんだ「巣鴨の菊」は現代に息づいている。


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