区長招集あいさつ 子どもと女性にやさしいまちづくり
待機児童
本区は、昨年4月、待機児童2年連続ゼロを達成したところです。その評判が定着し、入園相談にお越しになる方が、4月から12月末までの9か月間で、昨年度より1,200人も多い約1万人となっており、窓口にお越しの多くの方が「保育園への入りやすさ」で本区への転入を決めたとおっしゃっています。
待機児童3年連続のゼロへの取り組みとして、今年度10園600名の定員拡充を目標として準備を進めてまいりましたので、現時点では、3年連続で待機児童ゼロが達成できる見込みです。
保育の質の向上
区内には、本年4月に開園する施設を含めると、110の保育施設があります。
多様な保育事業者がいる中、それぞれの「保育の質」をさらに向上させていくため、年度内に、「豊島区保育の質ガイドライン」を策定いたします。このガイドラインは、保育者と子どもの関わりや子ども同士の関わり、保育の取り組みや保育者の専門性の向上のポイントなどを示しており、保育の現場で活かすことができるものとしていきます。
その他、区の取り組みとして、小学校の校庭利用、私立保育園の職員を対象とする研修プログラムの充実、保育園の適正な運営状況を点検する実地検査、園長経験のあるベテラン職員による巡回指導などの事業を通じて、総合的な視点から保育の質向上に努めてまいります。
さらに、これまでも、地域支援の一環として、区立園では、育児講座や離乳食講習会、園庭開放など在宅子育て向けに様々な事業を行っていますが、来年度から「マイ保育園」と称し、かかりつけのお医者さんと同様、身近な区立保育園を育児相談などで気軽に利用していただけるよう体制を整備してまいります。また、来年度から一時保育の実施園を2園増やすなど、保育園に通っていないお子さんや保護者等に向けたサービスの拡充も、併せて図ってまいります。
児童相談所の開設時期
昨年、6月15日の第2回改築工事説明会において、近隣住民の方々から、施設の安全対策など様々なご指摘をいただきました。
区としては、こうしたご指摘を真摯に受け止め、住民の方々と丁寧な対話を行ってまいりました。
この協議に基づき、建物周辺の空地を広く取るなど、住民要望にできる限り沿った形でのプランに変更するため、児童相談所の開設時期を平成34年1月から平成34年冬頃とすることといたしました。
また、児童相談所の開設に向けた課題といたしまして人材の確保及び育成がございます。児童相談所の開設時期の延期を踏まえ、児童相談所等への研修派遣を積極的に拡充するなど人材育成の強化を図りながら、開設に向けた準備を行ってまいります。
公園活用と子育て環境の向上
①小さな公園活用プロジェクト
現在、区内に点在する数多くの小規模公園の多くが、区民に十分に利用されていない状況を受け、これらの公園を地域交流の場に再生していく「小さな公園活用プロジェクト」を開始したところです。今後、それぞれの公園の利用状況や立地状況を踏まえ、区民の憩いの場、地域の庭としての地域コミュニティの場に再生していくことを目指したいと考えています。
特に株式会社「良品計画」との協働プロジェクトでは、上り屋敷公園と西巣鴨二丁目公園で休憩できるデッキや花壇を再整備し、イベントに活用できるテントやテーブルやイスなどを設け、地域コミュニティの場として再生していきたいと考えております。
②公園トイレ改修、アートトイレ
保育園の多くが区内の公園を利用していることから、子育て世代の視点に立った公園の環境整備・改善が求められています。
誰もが使いやすい公園としていくため、子どもや女性が使いやすい、清潔で明るいトイレをめざし、85か所の公園・児童遊園のトイレの改修を昨年度から3ヶ年で取り組み、来年度は最終年となります。
また、公園内のトイレ改修に併せて、一部の公園ではトイレをアートトイレにする取り組みを進めています。区内の若手アーティストをはじめ、保育園児や小学校の児童、地域の方々の協力により、昨年度は11か所が完成し地域の方々に大変喜ばれております。今年度は11か所のアートトイレが施工中で、来年度は3もしくは4か所を予定しております。
③公園禁煙化の取り組み状況
昨年10月1日より、一部の公園を除く35か所の区立公園で禁煙化を実施いたしました。子どもを受動喫煙から守り、子育て環境を向上させる目的で、多くの喫煙者の方々に、ルールを守っていただき、子育て世代の方を含む多くの区民の方に受け入れられていると考えております。
しかしながら、公園周辺のポイ捨て調査では、ポイ捨てが増えた公園もあることから、引き続き、喫煙ルールの周知啓発に力を入れるとともに、パトロールの際の指導を続けることで、喫煙ルールの徹底とマナー向上に努めてまいります。
»» BACK
|