子女教育ニュース

      担当: 国際教育相談員 小山 和智
海外人事や教育関係の実務担当者の皆様に配信しているニュースの一部を、
一般の皆様にも公開します。 教育相談などについては 「教育相談から」を。
2007年 6月5月4月3月2月1月。 2006年 7月〜12月1月〜6月。 2005年 7月〜12月1月〜6月

 2007年7月以降のニュースは こちら

 トップ、 海外支援センター   ※ ニュースのオリジナル版は、日本人学校・補習授業校にも お送りしています。
【2007-6月】

HIROGAKU EIGHT」いよいよ出陣!(2007年6月1日付)
  ドイツの先進国首脳会議(G8)と並行して開かれる「ジュニア・エイト(J8)サミット」に日本代表として参加する広尾学園チームが、29日(火)、安倍総理大臣を表敬訪問しました。 首相官邸の応接室で懇談をしていただきましたが、チームの高校生にとっては「特別授業」ともいえる内容でした。
  英語力よりも内容の勝負になることは明らかですので、「日本人は派手なパフォーマンスはしないが、約束したことはきちんと着実にこなしているので、自信をもって臨めばよい」というお言葉には、大いに励まされたようです。 代表チームは 6月2日(土)に日本を出発、ドイツ北岸のヴィスマールで一週間の日程をこなします。 フレー、フレー、日本!
                                       ※ ドイツからのレポートは こちらオフィシャル・サイトもどうぞ。
韓国文化週間2007」が開催中(2007年6月12日付)
  6月9日(土)から24(日)まで、世田谷文学館
(東京都世田谷区)で催されています。文学に主軸をおいて韓国の文化をさまざまなプログラムで紹介するもので、今年のテーマは「韓国のことばに親しもう!」です。 "詩の国"、韓国から招かれた詩人による自作パフォーマンス、韓国書家によるパフォーマンス、韓国伝統音楽の紹介、Tシャツにハングルをデザインして楽しみながらことばをおぼえるワークショップなど、多彩なプログラムが並んでいます。 とくにお勧めは、17日(日)「韓国おはなし会」と 21日(木)からの「韓国映画無料上映会」でしょうか。

北米地区の“巡業”を終了(2007年6月12日付)
  5月中旬からアメリカ各地を巡ってきましたが、それぞれの地域にお住まいの皆さんとお話しできたことは、大きな収穫でした。 写真1写真2
  ニューヨークの皆様は、一般的には「洗練されている(sophisticated)」とでも表現すべきなのでしょう。 しかし、"上質な情報"への欲求度はかなり高い反面、適切な選択の眼をお持ちの方は、余り多くないようにも感じました。 情報が氾濫すればするほど、本当に必要な情報が選べなくなっているようです。 これが、シカゴやコロンバス、ナッシュビルといった中西部になると、少し落ち着いてきますが、「情報がない」という焦りに似た感情は根強いようです。 どちらの都市でも、親が分別ある大人として子育てを考える姿勢を持たない限り、この"焦り"を克服できないというお話をさせていただきました。
  他方、西海岸のロサンゼルスは、まるで"リトル東京"という状況でして、教育に関しては首都圏にいるのと変わらない環境が整っています。「もう帰国しない」ということも選択肢にできる強みが、余計に人生設計を難しくしているともいえます。 ただし、最近は中学・高校にベビーブーマーの波がきていて、公立高校の中には45人学級も出ているとのこと。 大学の授業料も外国籍の学生には引き上げられる傾向もあり、帰国するかどうかの悩みは尽きないようです。

第21回グローバル化社会の教育研究会(EGS)のご案内(2007年6月12日付)
  15日(金)、いつもの国際文化フォーラム
(東京都新宿区)で開催します。 話題提供は、INFOE代表の松本 輝彦さんにお願いしました。 テーマは『グローバル化社会における学校教育の基本私案』です。
  今年の中西部における「教育フェア」では、「大学入試の現状は、どう変わってきているのか?」が話題の中心となりましたが、わが国の人材育成の根幹が問われる時代を迎えています。 このたび「HOTS(Higher Order Thinking Skills)研究会」を立ち上げて、海外子女教育をベースに、わが国の学校教育に具体的な提案を開始された松本さんに、その概要をご説明いただき、それを元に話し合いたいと思います。

第21回EGS研究会で “日本の学校教育の将来”を協議(2007年6月16日付)
  これまでの帰国子女教育のほとんどは、「子供たちが海外でどんな教育を受けてきているか」をブラック・ボックスにして考えられてきたこと、学習指導要領で「自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、よりよく問題を解決する資質や能力を育てる」と定められても、その目標に至る具体的な方策や手順は示されていないことなど、どこか具体性を欠く状況に、私たちは苛立ちを抑えられません。
  松本さんの提示される「HOTS (Higher Order Thinking Skills)」は、そうした現場の欲求不満に応える有力なものでしょう。 アメリカ現地校の教育から抽出された「自分で学び、自分で考え、人に伝える」ための基本技術を 着実に訓練していくためのヒントに溢れています。 あとは、参加者それぞれが自らの職場で、それをどう活かしていくかにかかっています。
  ABCD学院
(東京)やEFFECT(横浜市)の英語補習校、そして広尾学園の「国際英語」も、この基本に沿っていまして、講師は松本さんから直接指導されています。 保護者の皆さんは最初、授業で取り上げる話題や教材のレベルに関心を示されますが、本当に大事なのは、年齢相応の思考力をどれだけ育てられているかです。 英語補習校は英会話学校ではありません。 子供たちが年齢に応じた学力を身につけていく場なのです。

日米欧教師による「HISTEPフォーラム」とは?(2007年6月16日付)
  (株)日立製作所では「HISTEP」という日米欧教諭交流プログラムを、1987年から実施しています。 米国および欧州の中学・高校教師を日本に招へいすると共に、日本からも中学・高校の教諭を欧米に派遣、お互いの教育現場の視察や特別授業の実施を通じて相互の文化や教育事情に対する理解を促進しようというものです。 これまでに延べ 246名の日欧米の教員が参加しています。
  毎年の夏、欧米から教諭の訪日の際に、日本人教諭を交えて教育問題に関する討論会(HISTEPフォーラム)が開かれますが、今年のテーマは「コミュニケーション力を高める教育とは」です。 基調講演は リクルート社員から校長に民間登用された藤原和博さん
(杉並区立和田中学校校長) が担当され、その後の討論の司会は氏岡真弓さん(朝日新聞編集委員) が勤められます。 海外からは8名(米3、独2、英・仏・加、各1)、国内から8名(学芸大学附属国際中等学校ほか)の教員が、中等教育におけるコミュニケーション力養成の課題と対策について公開討論します。
※ ご参考までに、こちらをどうぞ。
                     日時: 7月 3日(火) 午後2時〜5時半。 場所 : 経団連会館 (東京都千代田区大手町1−9−4)

6月の諸行事--------------------------------------------------------------------------------
IISTアジア特別講演会・シンポジウム--- 6月6日(水)、於:横浜開港記念会館講堂(横浜市中区)。テーマ「タイの専門家が語る ASEANの将来」=タノン・ピッタヤ(タイ国際航空会長/元 タイ王国財務相・商務相)
公共政策プラットフォーム 第22回BBL--- 6月6日(水)、於:参議院議員会館(東京都千代田区)。テーマ『政治は「格差」を語れるか〜現代日本における「希望」の行方』=宇野 重規(東京大学社会科学研究所准教授)
REX-NET主催 第4回国際教育シンポジウム--- 6月9日(土)、於:東京外国語大学(東京都府中市)。テーマ「世界にもって行って欲しいもの、世界からもって帰ったもの、そしてこれから育てたいこと」。基調講演「学校現場における国際理解教育の課題と解決に向けて」=佐藤 裕之(川崎市立殿町小学校 教頭)
第21回グローバル化社会の教育研究会(EGS)--- 6月15日(金)、於:(財)国際文化フォーラム(東京都新宿区)。テーマ『グローバル化社会における学校教育の基本私案』=松本 輝彦 (INFOE海外子女教育情報センター代表/早稲田大学講師)。 
★第9回SMK(汐留めで盛り上がろう!の会)--- 6月16日(土)、於:FISH BANK TOKYO(東京都港区)※ 小林美那子さんの主催する異業種交流会です。
「演劇教育でガッコーを面白く!」の会 vol.1 --- 6月17日(日)、於:ヨシモト∞ホール(東京都渋谷区)。出演:平田オリザ(劇作家・演出家、大阪大学教授)、宮台真司(社会学者、首都大学東京教授)、寺脇 研(映画評論家、京都造形芸術大学教授)ほか。
河合塾「医学部進学特別講座」 ---医師になるということ」--- 6月24日(日)、於:河合塾麹町校(東京都千代田区)。基調講演「医の原点」=岩中 督(東京大学医学系教授)、 パネルディスカッション「今後,医師に求められる資質とは」。
遠山顕ひとり芝居 和英二ヶ国語劇場--- 6月26日(火)・27日(水)、於:麻布ディプラッツ(東京都港区)。演し物『薬屋の秘密2』。 ※ 同じ演目を最初日本語で、次に英語で演じるという趣向で、英語に弱い人でも相当楽しめます。演劇舎猫の事務所
ICBA国際児童文庫協会 第37回講演会--- 6月29日(金)、於:東京ウィメンズプラザ(東京都渋谷区)。 テーマ「本を窓にして 広い世界を見よう---翻訳者の仕事場より」=さくま ゆみこ(翻訳者/玉川大学 講師)
---------------------------------------------------------------------------------------

◆欧米系・中国系の学校では、学年末のまとめの時期です。 帰国される皆さんにとっては、引越しの準備から子供の学校選びまで多忙な日々となることでしょう。

◆広尾学園の9月編入者の試験は、7月12日(木)・8月3日(金)と決まりました。 成績関係の書類は、必ず手荷物でお持ち帰りください。 くれぐれも引越荷物にお入れになりませんよう。

◆私が「HISTEPフォーラム」の司会をやらせていただいてから、9年が経ちます。お世話される事務局スタッフも、ずいぶんと顔ぶれが変わりました。

◆本田技研工業の教育相談室をご担当されていました嶋幹夫さんが今月初めに退任されました。後任は、千葉俊治さん(全海研 前会長)です。また、張江幸男さん(元ニューヨーク日本人学校校長)は日本通運の国際教育アドバイザーになられています。
なお、松下電器産業(大阪)の教育相談室は、赤塚 民三さんです。
---------------------------------------------------------------------------------------------------
 トップ、 海外支援センター   ※ ニュースのオリジナル版は、日本人学校・補習授業校にも お送りしています。
【2007-5月】

風薫る 5月です!(2007年5月1日付)
  「甍の波と雲の波、重なる波の中空を、橘かおる朝風に… 」という歌も 今では余り歌われなくなり、薫っているのが「橘の花」であることも 忘れられたかのようです。 橘(ニホンタチバナ) は ミカン科の低木ですが、初夏に白色五弁の花が咲き、その香りが夏の訪れを爽やかに伝えてくれます。 空高く泳ぐコイノボリや木々の新緑ともに、若さやエネルギーが身体に満ちてくるのを感じますね。
  前回のニュースで「五月病」「引越うつ病」などについて書きましたが、新年度の緊張からくる疲れが溜まって、いろいろな症状やトラブルが起こり易くなる時期です。 ゴールデン・ウィークは、心身の休養とリフレッシュに努めましょう。

「ジュニア・エイト(J8)サミット」日本代表が決定(2007年5月1日付)
  今年の先進国首脳会議(G8)はドイツで開かれますが、昨年に続いて今年も「J8サミット」が開催されます。 G8各国の代表チーム
(高校生で編成) が、G8の議題と同じテーマで話し合い、共同提言をまとめ、それをG8首脳会議で発表するというものです。 主催は、ユニセフ(国連児童基金)とモーガン・スタンレー国際基金、そして G8議長国のドイツ政府です。
  日本代表を選考するコンテストには18チームの応募があったそうですが、このたび 広尾学園の「
HIROGAKU EIGHT」が 日本代表チームに決定しました。 メンバー8名は、6月2日(土)に日本を出発、ドイツ北岸の港町ヴィスマールで 一週間の日程をこなします。
  英語に不自由はしないでしょうが、「HIV/AIDS」「アフリカにおける経済発展の展望」「気候変動とエネルギーの効率性」「世界経済にとっての新しい挑戦(知的財産権と企業の社会的責任)」といったG8の議題について 各国の秀才たちと渉り合うのは大変です。 周到に準備をして、貴重な経験・財産にしてくれることを期待しています。

「PBT(ペーパー版TOEFL)」を 6月実施(2007年5月1日付)
  米国ETS
(本部:プリンストン市) が 6月3日(日)に、日本の3都市で実施するそうです。「CBT(コンピューター版)」ですら昨年9月で終了し、今や「iBT(インターネット版)」の時代に なっているのですが、留学を希望する日本の学生の要望に応えるための特別措置として実施されるとのこと。 いかに日本の学生が iBTに戸惑っているかが判ります。
  4月5日(木)、アメリカ大使館で「高校生のためのアメリカ留学説明会」が開催されましたが、米国政府は懸命に“留学プロモーション”を展開しています。 留学関連事業は、先進国各国にとって 大事な“輸出産品”なのです。 担当官庁も 教育省ではなく 商務省や通商産業省の管轄になっていることに 注意しておきましょう。 米国ETSが「PBTの特例実施」に踏み切ったのも、教育的配慮からではなくて、商務省の圧力に屈したというのが現実でしょう。 だからといって、今後も“特例実施”があるという保障は 全くありませんから、「iBT」への対策が必要です。 詳しくは こちらを。

海外子女教育振興財団主催 『海外学校説明会・相談会』(2007年5月1日付)
  今年も 3地域において、開催されます。 ※ 会場は日本人学校や補習授業校となっていますが、会場校に在籍して いない方も入場可能です。 入場は無料 (要 予約)。
  <欧州地域>  5月 9日(水)、アムステルダム日本人学校。11日(金)、 ロンドン日本人学校。
              12日(土)、ロンドン補習授業校。      14日(月)、ブラッセル日本人学校。
  <北米地域>  5月19日(土)、サンフランシスコ補習校。   21日(月)、ホリ デーイン トーランス
(ロサンゼルス)
              23日(水)、クラウンプラザ・ポートランド。
  <アジア地域> 5月30日(水)、香港日本人学校中学部。
           6月1日(金)、マニラ日本人学校。        3日(日)、 バンコク日本人学校。
          参加校: 慶應ニューヨーク、玉川学園、中央大杉並、学芸大国際中/附属大泉校舎、茗溪学園、
                桐朋女子、早稲田本庄 ほか。

INFOE「教育フェア」が北米東部地区を巡回(2007年5月25日付)
  15日(火)、シカゴを皮切りに始まったINFOE主催『教育フェア』は、ニューヨーク(17日)、コロンバス(19日)、ナッシュビル(20日)を、 茗溪学園、ICU高校、立命館宇治、広尾学園の4校で巡回しま
した。 昨年秋の西海岸地区では、「1996年以降に国内の中学・高校がどのように変化してきているか?」 が焦点でしたが、今回は「大学入試の現状は、どう変わってきているのか?」 が話題の中心となりました。
  少子化のため、文部科学省が認める大学の定員総数を受験者数が下回るという時代を迎え
(2007年問題)、国立大学(=独立行政法人)を含む大学側も、真に優秀な学生をどう確保すべきか 知恵を絞っています。 そうした“生き残り策”の結果、今や学科試験を受けないで大学に入学する学生が過半数となっているわけですが、それは、民間企業や社会が求める人材の養成と表裏一体の関係にあることが分かります。
  「学習スキル」を備えた“使える人材”を育てることでは定評のある中学・高校の現状を4校の教員から聞いて、参加された皆さんは刺激を受けられたことでしょう。 なお、この「教育フェア」のようすは、邦人家庭向け日本語放送「テレビジャパン」で 北米全域に放送されます。
6月初旬、日能研「私学フェア」で再びアメリカ出張します。 2日(土)は慶応ニューヨーク学院、翌3日(日)はNJフォートリー・ハスブロック、6日(水)はロサンゼルスのトーランス。

◎「教育再興フォーラム2007 ---僕たちの教育再生会議(2007年5月25日付)
  26日(土)、東京大学五月祭
(本郷キャンパス)において 日本教育再興連盟のメンバーと東大生とが 教育問題について“正面対決”するものです。 曲がり角にある学校教育----「教育再生会議」「教育基本法改正」など様々な取り組みが行われていますが、未だ目指すべき方向・具体案は見えてきません。 そんな状況の中で、日本有数の秀才たち(?)は、どれだけの主体性や豊かな想像力を持ち得ているのでしょうか?
  パネラーには 陰山 英男
(立命館大学大学教育開発支援センター教授)、品川 裕香(教育ジャーナリスト)、鈴木 寛(参議院議員)、藤原 和博(杉並区立和田中学校校長) ほか。

アジア地区の巡回の日程が決定(2007年5月25日付)
  今年は 6月17日(日)に東京を出発、下記の4都市で教育講演会を兼ねた進学相談会を行いますが、主な予定を挙げておきます。
     18日(月) 香 港    :午前=ORBIT
(インター校生対象)、    午後=香港日本人学校 中学部
     21日(木) バンコク   :午前=タイ国日本人会スクムビット別館
、 午後=バンコク日本人学校
     23日(土) シンガポール:
午後=ORBIT(インター校生対象)
     25日(月) クアラルンプール:午前=モントキアラ・ビジネスセンター
※ このほかにも、各都市の学習塾などで個別面談は可能ですので、お通いの学校や塾の先生などに相談してみてください。

第3回海外日本語補習授業校教育フォーラム」開催される(2007年6月1日付)
  5月27日(日)、大阪駅前で開かれたには、全国から40余名の関係者が集まりました。 今春 帰国された先生方からの報告を中心に、大規模校、小規模校、そして派遣教員のいない補習校のそれぞれの課題が話し合われましたが、シニア派遣教員候補の人材発掘と実務研修の場としての機能も果たし始めています。
  補習校への派遣教員を“地域統括教員”あるいは“複数校兼任職員”として派遣していくという有望な提案も出ました。 一つの学校に一人で派遣すると、何もかも雑務を押し付けられたりする可能性が増しますし、周辺の小規模校へのサポートの要望・需要が高いのに、なかなか巡回していく余裕がもてないということも起こるからです。 「フットワークがよく体力もある適材を見出せるか」という点が鍵ですが、養成していくしかないでしょう。


5月の諸行事--------------------------------------------------------------------------------
アジアITビジネス研究会 5月セミナー--- 5月8日(月)、於:東京都南部労政会館(東京都品川区)。 テーマ「上海のビジネス最前線、外資政策と税制の変化、債権回収」=広川 裕一(BAKER TILLY JAPAN 国際部長)ほか。 <ippc@tcatokyo.com> まで。
公共政策プラットフォーム第19回BBL--- 5月16日(水)、於:参議院議員会館 (東京都千代田区)。テーマ『格差時代におけるいじめ・ニート問題』=内藤 朝雄(明治大学文学部 准教授)
★「第3回 海外日本語補習授業校教育フォーラム」--- 5月27日(日)、於:大阪市立総合生涯学習センター(大阪市北区)。 講演「帰国後の円滑な適応をめざして」=新ケ江 英隆 (前 ポートランド補習校校長)。 シンポジウム「大きな補習授業校、小さな補習授業校の課題」。 主催:海外子女教育振興財団・全海研。
アジア経済研究所「デジタルアーカイブス」公開記念シンポジウム--- 5月28日(月)、於:国際連合大学(東京都渋谷区)。 テーマ「開発途上国に伝える日本の経験」=武者小路 公秀(元国連大学副学長/大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター)ほか。
---------------------------------------------------------------------------------------

◆「国際文化フォーラム通信」の4月号で「高校生フォトメッセージコンテスト」の10年間を振り返る特集が組まれています。 写真を撮るという行為を通して、自分自身をしっかり見つめているようすが よく判り、胸を打ちます。

◆学園宛の私のEメイルアドレスがこちらに変わっています。 現在のもの(@junshin.ac.jp)も 6月末までは使えますが、適宜ご変更ください。

◆5日(土)の子どもの日から一週間、「チャイルドライン支援センター」が、全国フリーダイヤルで子どもの電話相談を受けるキャンペーンを行いました。 こうしたシステムが必要になること自体、地域社会の活力が低下している証なのですが、しかたありません。

---------------------------------------------------------------------------------------------------
 トップ、 海外支援センター   ※ ニュースのオリジナル版は、日本人学校・補習授業校にも お送りしています。
【2007-4月】

東京は、桜が満開です(2007年4月1日付)
  私たち日本人には、春は桜の花に“復活”のイメージを強く感じます。 古代には、桜の花に稲の精霊が宿っているとも考えられていたようですけど、その“豊かな生命力”に触れ、新たな営みにエネルギーを傾ける決意を固める時期でもあります。
  新生「広尾学園」も、いうなれば“復活の時”を迎えています。経済界などからのご要望に応え、男子の受け入れと「インターナショナル・コース」の開設に踏み切ったわけですが、優秀な男子も多く集まり、幸先のよいスタートが切れそうです。 今年の桜は、入学式前に散ってしまいそうな陽気ですけど、新年度を迎える気力だけは 充実していきたいと思います。 ご支援のほど よろしくお願いいたします。

新年度の公開講座「国際英語」
(2007年4月1日付)
  土曜の「英語補習校」は前年度と同じく、午前2クラスと午後の「JSL理科」および「上級クラス」の開設ですが、満席でスタートすることになりそうです
(ウェイティング・リストができています)。 また、教務面でも「HOTS」(下記参照)の導入が決まり、一層安心していただける内容になるものと思います。
  「広尾バイリンガル教室」も、火曜・水曜クラスとも10名前後でスタートしますので、学期途中での受け入れが難しくなります。 また、土曜日に通えない小学3・4年生のために「水曜特別クラス」も開設いたします。 既に英検2級の合格者が集まっており、英語で「社会・理科」および 発表・報告の力を特訓する内容にせざるを得ないと考えています。

HOTS研究会」発足記念の集い
(2007年4月1日付)
  このたび、松本輝彦さん
(INFOE代表) と有志の皆さんが、 HOTSを「日本の新しい教育の価値観」として啓蒙・実践する活動を開始されることになりました。 「HOTS (Higher Order Thinking Skills)」といえば、松本さんが考案・提唱されている教育トレーニングプログラムですが、その「自分で学び、自分で考える教育」の実践訓練は、わが国の教育界で最も求められている要素の一つでしょう。 「HOTS研究会発足記念の集い」が下記の通り行われますので、お知らせします。
   日時  4月8日(日) 午後1時半〜3時半
 * 開場:午後1時  場所  広尾学園中学校高等学校(東京都港区南麻布5−1)
   内容  
講演「海外子女教育からHOTSへ」=松本 輝彦 (INFOE代表/早稲田大学 講師) ほか。

※ 当日は40余名の参加者がありました。 ロサンゼルス補習校 (あさひ学園)や育英セミナー、シグマスクール、あるいは 早稲田大学・一橋大学などで 松本さんの指導を受けたり親交のあった皆さんが中心でしたが、「クリティカルで論理的な思考」の大切さ、読書やエッセイを書くことの意義などについて、再認識する機会となりました。

新年度が始まりました(2007年4月15日付)
  真新しい制服をきた新入生が緊張の面持ちで街を歩いている姿は、何とも可愛いものです。 やや大きめに作られた制服は、その後の成長の“期待”まで表しているようで、微笑ましく感じます。 毎年、この時期にだけお話しすることですが、お子様の学校選びは正解でしたか?
  「良い学校に入れれば、勝ち組になれる」という発想が蔓延する中で、「良い学校って何?」という本質的な問いは、余り発せられていません。 「お受験キッズ誌」と呼ばれるビジネス誌の横行を“成績至上主義”と批判する人も多いのですけど、では 代わりに何があるのか という議論は余り聞きません。 国公立・私立を問わず、学校そのものへの不信感が増していく一方で、「本当に良い教育をする学校」「わが子に適った学校」を どう選ぶかの指針は 大手学習塾やマスコミの情報に混乱させられていくだけではないでしょうか?
  「プロ教師の会」代表の諏訪哲二さんが、『なぜ勉強させるのか?――教育再生を根本から考える
(光文社・刊)をお書きになりました。 私は諏訪さんの意見に全て賛成するわけではありませんが、義務教育の目標が生徒の「社会的自立」(一人前の社会人として 生きていけるようになること)にあるという視点は、高く評価しています。
  私自身も「25〜30歳になった時の自己イメージを大切に」と繰り返し言ってきていますし、そこから逆算してきて「今の自分は何をすべきか」を考えさせるようにしています。 また、決して「公文式○○」や「百ます計算」、あるいは「親力」といった訓練法を否定するわけではありません。 むしろ、将来のゴールに到達するための“道具”として有効な瞬間には、躊躇なく使えばよいことです。 問題は、医者の監督下で患者に薬を投与するように、そうした教材・指導法を教師の監督下で子供に適切に与えられるかどうかなのです。
  さらには、保護者と教師は共通の利害関係に立っている
(運命共同体である)ことの認識も大切です。 医師が、患者やその親族から信頼されていない場合には有効な医療活動ができないように、教師も生徒・保護者から信頼されていないと、有効な教育活動ができません。 「学校は何をしてくれるか?」という前に、「生徒として/親として 何を一緒にできるか?」をお考えいただきたく存じます。 また、地域社会とも協力し合うことも必要ですから、そのための知恵や工夫も凝らしていきましょう。

公開講座「国際英語」スタート(2007年4月15日付)
  低学年対象の「広尾バイリンガル教室」は10日(火)、高学年・中学生対象の「英語補習校」は14日(土)から始まりました。 いずれのクラスもほぼ満席となっていますが、小学3・4年(英検2級程度)対象の「水曜特別クラス」は、未だ席にゆとりがあります。
  また、14日(土)の英語補習校の保護者会では、松本輝彦さん(INFOE代表)が1時間余り講話をしてくださいました。 英語補習校の意義や“頑張り所”などについての易しい解説は、保護者の皆様に喜んでいただけなのではないかと思います。 松本さんは テレビジャパン(アメリカの日本語衛星放送)の「海外子女・帰国子女」を担当されていますから、「テレビで拝見していた松本先生に、ここで出会えるとは思いませんでした」と驚かれた方もありました。

第20回グローバル化社会の教育研究会(EGS)の開催(2007年4月15日付)
  20日(金)、国際文化フォーラムで開催します。 話題提供者は(株)ホーブス社長で教育コンサルタントの野村るり子さんにお願いしました。 野村さんはオリンピック委員会指定強化コーチであったことでも有名ですが、今はビジネパーソンのキャリアカウンセラーや企業向け研修の講師として活躍されています。
  新時代を担うリーダーやマネージャーに求められる「人や組織を動かすための才能発掘能力と部下育成能力」の養成、異文化対応力の訓練等に携わっておられるわけです。 そうしたご経験から、日本人に必要となる訓練のポイントや、最近の参加者に見られる傾向などについて率直なお話を伺い、それを元に話し合いたいと思います。(下記参照)

「穀雨」以降は ストレス症状にご注意(2007年4月22日付)
  4月は進学・進級、転居・転勤・昇進など、環境の変化が大きく、そうした変化を誰もがストレス源として抱えています。 その疲れが溜まってきて、5月に入ると様々な“不適応症状”が出ます。 身体はどこも悪くないのに 痛みや下痢、吐き気、めまい などを伴うため、不安感やイライラすることが増加します。
※「海外赴任navi」のサイトにも書かせていただいていますが、「5月病」「引越うつ病」「昇進うつ病」なども 海外不適応症状と同類の症状です。
  周囲の人も羨むような幸せな人生の転機でありながら、4〜8週間目には“落ち込む時期”が必ず来ます。 「誰にでもあるんだ」という予備知識と心構えがあれば、比較的軽く済みますので、家族や知人、学校や職場の仲間同士で声を掛け合って 乗り切りましょう。
  この時期には、学校にも苦情に近い“質問”や“要望”が殺到します。 生徒も保護者も、新しい環境に慣れるため緊張の毎日を送ってきたわけです。 そのことは教員も同じでして、単なる質問を“非難”と受け取り易いデリケートな心理状態にもなります。 保護者懇談会や面談などの機会を利用して、お互いコミュニケーションに努めましょう。

関西の「帰国子女教育を考える会」開かれる
(2007年4月22日付)
  14日(土)、「海外帰国子女教育で、今 私が最も重要課題と考えること」のテーマで開かれました。 「帰国生の教育を一般教育へ広めていきたい」「楽しい学校が作れる先生や指導力抜群の先生を、海外に送り出したい」「補習授業校に対する国内における理解を」「学校の価値観を見ることが重要なのに、進学実績を優先させる保護者の考え方を変えたい」など、ベテランの皆さんが情熱を燃やし続けておられることが判ります。
  残念なのは、これまで 帰国児受け入れ教育の実践と研究に 高い実績を残してきた神戸大附属住吉小学校がなくなるというニュースです。 国立大学の附属学校は、在校生の幸せを犠牲にしてでも「将来の国民教育のための教材・教具・教授法を実験し、研究する場」です。 関西では帰国児受け入れ教育の“最後の砦”に等しい状況になっていただけに、その灯を消してしまうのは 悲しいとしか いいようがありません。

第20回グローバル化社会の教育研究会(EGS)開催
(2007年4月22日付)
  20日(金)、野村るり子さんを迎えて、20回目の節目のEGS研究会を開きました。 テーマは『グローバル化社会において求められる異文化対応力』で、核心を衝いた パワフルなお話しでした。
  とくに 「人間は、それを欲しいと思った瞬間に、達成できる能力を獲得している」 ということを、様々な事例や人間工学的な分析からお話しいただいたことに感謝します。 前回のニュースで「25〜30歳になった時の自己イメージを大切に」と申しましたが、野村さんは それを「夢を目標に変える戦略」として明快に説明してくださいました。 目標やスケジュールは途中で修正してもよいのです。 要は、それを具体的にイメージしようとする試みから、全ては始まるのです。

4月の諸行事------------------------------------------------------------------------------
★イラク戦争を考える連続講座 第25回「高橋和夫さんに聞くこれからのイラク」--- 4月2日(月)、於:すぺーす楽多(東京都世田谷区)。講師:高橋 和夫(放送大学助教授)。 「今とこれからを考える一滴の会」主催。
★「HOTS研究会」発足記念の集い--- 4月8日(日)、於:広尾学園中学校高等学校(東京都港区)。講演「海外子女教育からHOTSへ」=松本 輝彦 (INFOE代表/早稲田大学 講師)ほか。
関西「帰国子女教育を考える会--- 4月14日(土)、於:大阪YMCA土佐堀館(大阪市西区)。 テーマ「海外帰国子女教育で、今 私が最も重要課題と考えること」。
第6回 日本旅行医学会大会--- 4月14日(土)・15日(日)、於:国立オリンピック記念青少年総合センター(東京都渋谷区)。テーマ『小児の旅行医学--- 親子の深い絆と思い出のために』。※ 「海外医療事情」「赤ちゃんと子どもの旅行医学」などの各種講座を展開。
アジアITビジネス研究会 4月セミナー--- 4月16日(月)、於:東京都南部労政会館(東京都品川区)。テーマ「中国進出企業における“情報システム”の活用」=奥野 満美(NTTデータサイエンス)ほか 
第10回IISTアジア月例講演会--- 4月18日(水)、於:東京會舘(東京都千代田区)。テーマ「ベトナム経済の新展開」=トラン・ヴァン・トウ(早稲田大学教授/ベトナム太平洋経済センター会長)
第20回グローバル化社会の教育研究会(EGS)--- 4月20日(金)、於:国際文化フォーラム(東京都新宿区)。テーマ『グローバル化社会において求められる異文化対応力』=野村 るり子(株)ホーブス代表取締役/教育コンサルタント)
JICA協力隊まつり--- 4月21日(土)・22日(日)、於:JICA地球ひろば(東京都渋谷区)※ 青年海外協力隊・シニア海外ボランティアOB会の主催。 英語補習校の「理科」と 広尾バイリンガル教室の「水曜特別クラス」の先生も協力隊OBです。
---------------------------------------------------------------------------------------

◆「体験取材! 世界の国ぐに」の第2期
(全12巻)の配本が始まりました。 国内でしたら 全国の図書館でご覧いただけますが、日本人学校等でも、是非 設置をお願いします(笑)。 マレーシア編(No.16)、タイ編(No.19)でご協力いただきました皆様、ありがとうございました。

Group With のホームページに 2007年度版 「海外で日本語で相談できるメンタル相談機関リスト」及び「帰国生や外国の方々のこころの相談機関リスト」 が公開されました。

◆三菱電機の教育相談室の山口忠一先生が、6月で退任されます。 お疲れ様でした。 ご後任は梅津通郎先生
(元 世田谷区教育委員会 帰国・外国人教育相談室。 一昨年6月の第11回グローバル化社会の教育研究会「公立校の受け入れを考える」でも、ご支援をいただきました)です。

◆国際ジャーナリストの安部 雅延さんが、『下僕(しもべ)の精神構造
(中経出版)を恵送くださいました。 新時代を生き抜く“大人の日本人像”を提示されています。

◆5月に、アメリカに2回出張することになりました。 各地の皆様と お会いできるのが楽しみです。 アジア地区には 6月中旬から 出かけます。
---------------------------------------------------------------------------------------------------
 トップ、 海外支援センター   ※ ニュースのオリジナル版は、日本人学校・補習授業校にも お送りしています。
【2007-3月】

東京都・神奈川県の公立高校入学試験の合格発表(2007年3月5日付)
  競争率は「1.33倍」といわれていますが、実質の競争率は かなり厳しいかったようです。 結果がどうであれ、何も1校しか受験できなかったわけではありませんから、受験生の皆さんが「本当に自分に適った学校」に進学していってくれることを祈ります。
  他方、「本校はこういう学校です」と明確に打ち出せなかった学校には厳しい結果が出ているようです。 あれもこれもと間口を広げ過ぎる余り、かえって受験生や保護者の納得・共感を得難くなっていることが、最近顕著になってきました。
   繰り返し申し上げてきたことですけど、生徒の側が学校を選ぶ時代なのですから、選ばれるだけの責任所在の明示がない学校は「自分に適っているかどうか」の判断もしてもらえません。 学校側にとって“当たり前のこと”も含め、受験生にきちんと説明する責任があるのです。

入学前オリエンテーションの季節(2007年3月5日付)
  3月中旬には、一斉に「新入生説明会」や「入学オリエンテーション」などが行われます。 学校側から、実現したい教育の理想型や運営方針、諸手続きの方法、校則などの約束事などが説明されます。 生徒本人だけでなく、家族にとっても期待と不安が混じる緊張の時ですが、新入生の皆さんには、しっかり理解するようにしてほしいです。もう“助走”を始める時なのですから。

卒業式シーズンが真っ盛り(2007年3月18日付)
  卒業式を迎えるたびに、自分自身が小学校・中学校・高校を卒業した時のことを思い返します。 「あの時、○○先生は こういう気持ちで 私たちを見守っていたのか!」などと気が付いて愕然とすることも少なくありません。 自らの不明と恩知らずに恥ずかしくもなります。
  海外の日本人学校・補習授業校から帰国される先生方、また、今月末から赴任していかれる先生方にとっては、感慨に浸る時間もないほどお忙しいことでしょう。 しかし、忙しければ忙しいほど、子供たちにとっても大事な時間であることをご留意ください。 出会いと別れを絶えず繰り返していく職業ですが、その時その時を大事にしていきましょう。

関西「帰国子女教育を考える会」のご案内(2007年3月18日付)
  「考える会」は、大きな曲がり角にきているようです。 従来の海外・帰国子女教育に求められてきたものと異なる“需要”を子供や保護者の側から突きつけられ、“新たな展開”に迫られているといってよいかもしれません。
  第54回 研究例会は、異例のことながら コアメンバー10余名が一人10分以内で発表を重ねていくオムニバス形式で行われるそうで、その本気振りが伺えます。 中には、時間が守れそうもない不慣れな方も含まれていますが(失礼!)、大半は 傾聴に値する方々です。 心ある方々のご参集が期待されます。
   日 時: 4月14日(土) 午後2時〜5時   場 所: 大阪YMCA土佐堀館(大阪市西区土佐堀1−5−6)
   テーマ: 「海外帰国子女教育で、今 私が最も重要課題と考えること」  参加費: 1,000円
(運営費)

3月の諸行事-------------------------------------------------------------------------------------
JETRO「返還10周年記念特別セミナー」--- 3月5日(月)、於:国際交流基金 国際会議場(東京都港区)。テーマ「中国本土と連携して発展する香港」=関 志雄(野村資本市場研究所 シニアフェロー)ほか。
アジアITビジネス研究会 中国語初級者向け講座--- 3月8日(木)、於:東京都南部労政会館(東京都品川区)。テーマ「感じを漢字ろ! 文字で覚える中国語単語」=柴田 喜且(アジアクロスカルチャー代表)
第12回日本国際文化学会研究会--- 3月10日(土)、日本大学法学部本館(東京都千代田区)。テーマ『東アジア地域意識を考える--- 地域主義の可能性』。「東アジア地域秩序の歴史的前提と近現代の構造変動」=茂木 敏夫(東京女子大学教授)ほか。
※ 日本公益学会国際公益部との共催です。
日外協「海外赴任前セミナー」プログラム--- 3月14日(水)、於:日本在外企業協会(東京都中央区)。 「海外生活と安全」 =上野 悌二(元 ソニー(株)海外安全担当)、「海外生活と健康管理・医療」 福島 慎二(労働者健康福祉機構 海外勤務健康管理センター)
第9回IISTアジア月例講演会--- 3月22日(木)、於:東京會舘エメラルドルーム(東京都千代田区)。テーマ「日本の国連外交とアジア」=北岡 伸一(東京大学法学部教授)
★『中国企業の国際化戦略---「走出去」と主要7社の新興市場開拓』の出版記念セミナー--- 3月27日(火)、ジェトロ本部(東京都港区)。 執筆陣が、中国企業の国際化戦略に関わる5つのポイントを解説。
日本在外企業協会海外安全講演会--- 3月22日(木)、於:銀座ラフィナート(東京都中央区)。 テーマ「鳥・新型インフルエンザに対する対応策」=古賀 賢次(松下電器産業海外安全対策室長)
海外邦人安全協会 危機管理セミナー--- 3月23日(金)、於:秀和永田町TBR(東京都千代田区)。 「海外赴任家族のための日常的な危機管理セミナー」=福永 佳津子(海外邦人安全協会理事)
---------------------------------------------------------------------------------------

◆4日(日)、順心女子学園の卒業式でした。海外だけでなく全国から集まった様々な経験や異文化的背景をもつ生徒に囲まれて過ごしたことは、将来に活かせる財産になっているはずです。 学園で学んだ正しい判断力に基づく自律の心と相手の価値観を認めつつ共感する寛容さを持った共生の姿勢を大切にし、それぞれの夢の実現に向かって頑張ってほしいです。

広尾バイリンガル教室では、3月26日(月)から5日間、「春休み集中講座」を行うことになりました。 「7週間のブランクは、低学年の児童には余りに長すぎる」というご要望に応えるものです。 毎日通う“デイキャンプ”で 子供たちはもちろん 保護者もお疲れではないでしょうか? なお、新学期は10日(火)からです。

◆17日(土)、畠中道夫さん
(香港B&P)荒居和子さん (共に嵯峨美子さんの門下生)のジョイントコンサートがありました。 いつもなら帰国子女教育関係者だけでなく、海外からも塾関係者が押しかけてしまうのですけど、今回は密かに…。 といっても、シャンソン仲間を中心に50余名で会場はギッシリでした。 根っからの塾教師と思われていますけど、どうして どうして(笑)。

◆このたび長男は、ものつくり大学を無事卒業しました。 NHK学生ロボコン大会学生フォーミュラー大会に際しまして、ご指導ご支援を賜わりました皆様、日立の中央研究所でご指導いただきました皆様には、心より感謝いたしております。 また、いち早く才能を見出してくださった松本直道先生
(長崎県)をはじめとする日本人学校以来の諸先生方、ありがとうございました。
---------------------------------------------------------------------------------------------------
 トップ、 海外支援センター   ※ ニュースのオリジナル版は、日本人学校・補習授業校にも お送りしています。
【2007-2月】

日本教育再興連盟の運動とは?(2007年2月1日付)
  「私たち日本国民が、それぞれの立場や考えをひとまず横に置いて、子どもたちが豊かに成長していくというただひとつの価値基準で行動していくこと」という原点に立って、わが国の公教育を再興していこう」という運動です。 連盟のサイトには、「誰かを批判することをやめ、自らが反省・提案し、自分たちにできることをやり、それを互いに評価しながら連動させていくことです。 未来を開くのは、理屈ではなく、具体的に子どもを伸ばす事実です」と書かれています。
  「1990年代から 日本の“安全神話”が崩れた」と よくいわれますが、他人事のように評論家ぶって批判したところで、何になるでしょうか? 一人ひとりが 自分の仕事に誇りを持ち 社会に対する責任を全うすることを、どうも軽んずる空気が蔓延してしまっています。 そんな大人の怠惰を、子供たちは動物的な直感で判ってしまうものですから、職業観や社会性を身に付けるのが難しくなってしまいます。 大事なのは、私たち大人が 基本的なことを当たり前のように きちんきちんとやっていくことなのです。頑張りましょう。

第2回補習授業校教育フォーラム」開かれる(2007年2月1日付)
  28日(日)、全海研主催でが開かれ、70余名の関係者が集まりました。「教材精選」「現地採用教員の指導力向上」「派遣教員の任務の不明瞭さ」「永住型の家庭の子の指導のあり方」など、従来から課題となっている問題ではありますが、今回ほど 建設的で前向きな議論が交わされるのを見たのは 初めてです。
  実現性の高い内容となった理由は 何点か考えられますけど、昨年夏に、海外子女教育振興財団の特命で 全海研役員が北米各地の補習校(第1班:サンフランシスコ、セントラルバレー、アリゾナ学園、ラスベガス、エルパソ、マッカーレン、サンアントニオ。 第2班:サスカツーン、エドモントン、カルガリー、バンクーバー、モーゼスレイク、シアトル)を巡回し、現場の教師や保護者と懇談を重ねてきていたことは大きいでしょう。また、同財団と文部科学省のスタッフが、極めて積極的な支援姿勢を見せていることもあります。 とくに文科省では、児童生徒数100人以上の補習校9校に、海外経験のあるベテラン教員の“シニア派遣”を開始、従来ともすると「若過ぎる校長」が派遣される傾向にあった課題をも克服しようとしています。
  もう一つ圧巻だったのは、中国深セン補習校の
運営委員長 高田 岳人さんの報告です。 補習校の設立前からの格闘や苦悩・工夫の数々と、だからこそ味わえる やり甲斐や達成感などを 熱く語ってくださいました。 「父親たちが本気になれば学校が発展していく」という典型例です。 参加者の大半は、当然ながら帰国教師ですから、高田さんに呼応して、体験に基づいた助言やアイデアも次々と紹介されました。 2ヵ月後に赴任を控えた皆さんには、この上ない収穫となったことでしょう。

第19回グローバル化社会の教育研究会(EGS)の開催(2007年2月1日付)
  2月16日(金)、会場は いつもの (財)国際文化フォーラム
(東京都新宿区)です。 話題提供は服部 孝彦さん(言語学博士。大妻女子大学教授) にお願いしました。
  服部さんは元 帰国子女でもあり、昨年『私たちは いかにして英語を失うか
(アルク)を上梓されました。 今や“時の人”で、全国を講演で飛び回っておられますが、「服部さんの早口の英語が理解できない」という方も少なくありません(笑)。 教育相談の実務者向けとして、ゆっくり日本語で解説をお願いしたいと思います (先着25名)

東京・神奈川の私立中学校の入学試験が解禁(2007年2月5日付)
  2月1日から一斉に入学試験が行われています。 通常、受験生は初日に第一志望校に挑戦しますので、“比較的”合格し易いといえるのですが、学校選択を誤っていたりコンディションに恵まれなかったりすると、残念な結果になる例も少なくありません。
  そうした生徒のために、学校側も複数回の受験日や「午後入試」を設定するのが普通です。 同じ学校に再挑戦してもよいし、別の学校を受験してもよいのですけど、総じて、初日よりは合格ラインが上昇していきます。 これまた 学校選択を誤っていたり 初日の不合格のショックなどのために、残念な結果になる場合が続出します。 とくに 今年の受験生は 強気で難関校を目指すケースが多く、首都圏では5日(月)の時点で 約1万人の“難民”が出ているともいわれます。
  しかし、そもそも学校選択の際に、その子がその学校に入って本当に幸せな学校生活が送れるのか、さらには、将来幸せな人生が歩めるのかといった観点から、保護者が適正に判断できているのでしょうか? とりわけ、帰国生のために入試段階で特別の配慮をしてくれない学校に入学した場合、入学後に特別の配慮や指導を望むのは、所詮無理な話です。 海外で伸び伸び育ってきた子供が、いきなり過激な競争の世界に放り込まれて“サバイバル”していくのも、かなり大変なことです。
  他方、学校側から見ましても、期待している条件を備えていない受験生 あるいは「来られては困る」と感じられる子供が受験している場合は、かわいそうですけど不合格にせざるを得ません。 万が一、選考の手違いで入学してきてしまうと、本人だけでなく教師も保護者も、そして周囲の生徒や在校生までもが 不幸です。 学校選択には 本当に慎重であってほしいと、祈るような気持ちにもなります。
※ 東京・神奈川の私立高校 一般入試の解禁日は、2月10日(土)です。

EFFECT教育セミナー」開催される(2007年2月5日付)
  3日(土)、アートフォーラムあざみ野
(横浜市)で開かれ、大人約50名と帰国生数名が参加しました。 基本的な構成は、北米各都市で開催されるINFOEの「教育フェア」と同じですが、テーマは「子どもたちの進路とホンモノの英語教育を考える」でした。
  20年前から、教育の理想型が「25歳の自己イメージ」を大事に職業観や人生観まで育てていくこととされているものの、実際には大学入試を最終ゴールと誤認する教育が横行しているのも事実です。 まして漠然と「英語さえできれば…」と、よく考えもせずに早期英語教育を施すことの危険性や難しさについては、きちんと説明される機会は一般にありません。
  冒頭の松本 輝彦さん
(INFOE代表)の講話でも、その後のパネル・ディスカッションでも、教育現場の実情が誠実に伝えられたわけですが、来場された皆さんには相当なショックだったようです。 当然ながら、玉川学園の国際学級と広尾学園インターナショナル・コースで導入されるインターナショナル・バカロレア(IB)も話題となりましたが、これも かなり“刺激的”だったでしょう。

首都圏の私立中学入試は受験生が急増(2007年2月19日付)
  今年の中学校入試は かつてない“好況”に沸きました。 受験者数は5万数千人ともいわれ、そのうち4万数千人が私立中学校に入学するようです。 「差し引き1万人が行き場を失って公立中学校に進学する」というのがマスコミの論調ですけど、公立中学校の先生方は、決して失望したり悲観的になったりしないでいただきたいと思います。
  まず、増えたとはいえ、私立中学校を受験する児童は2割に満ちません。 8割以上の生徒は地元の公立中学校に進学するわけですから、風評に惑わされず、目前の生徒をしっかり指導してくださいますよう。 これまで以上に基本に忠実に,“当たり前のこと”を きちんとこなしていきましょう。
  それに、ここ1−2年、かつては私立中学校を受験しなかった層の家庭までが、学習塾やマスコミなどに煽られて“挑戦”するという、いわば「受験バブル」の様相を呈しています。 「子供は公立中学校に入れるのだけど、どこか受けさせておく」という家庭も少なくないのです。 一時的には私立中学校に進学する児童は増えるかもしれませんが、もう直き“揺り戻し”は必ずきます。 その時には、公教育の担い手としての使命感や矜持を持って誠実な運営を行わない学校は“見捨てられる”わけで、公立中学校は圧倒的な優位に立てるのです。

第19回グローバル化社会の教育研究会(EGS)を開催(2007年2月19日付)
  16日(金)、服部孝彦さん(
言語学博士。大妻女子大学教授)を囲んで「第二言語の習得と喪失」というテーマで開催しました。 とくに「言葉を忘れるメカニズム」については、実にていねいに解説してくださいました。 また、「忘れる」というのは、知識が消失してしまうのではなくて、実は,「脳の整理棚から必要な知識を 瞬時に検索して(retrieve)これなくなること」だという説明は、“検索不全”を起こしている年齢の私たちには 福音と感じられました(笑)。
  こうしたメカニズムの基礎知識は、教育現場の教師も海外子女・帰国子女教育の関係者も、予め備えておくべきことは明白です。他方、一部の突出した研究者が極めてまれなケースを普遍化して発表してしまう危険性についても、警戒していきたいと思います。

2月の諸行事------------------------------------------------------------------------------------
EFFECT教育セミナー「子どもたちの進路とホンモノの英語教育を考える--- 2月3日(土)、於:アートフォーラムあざみ野(横浜市)。講演「子どもたちの将来を見据えた英語教育」=松本 輝彦(INFOE 代表/早稲田大学 講師)、パネルディスカッション「ホンモノを探求する教育の現場から」=小山 和智(広尾学園)、岩間 俊彦(茗溪学園)、山田 善紀(早稲田大学ASSA)
ジェトロ「中国・EU経済動向セミナー」--- 2月6日(火)、於:ジェトロ本部(東京都港区)。 「欧州・中東エネルギー情勢について」「中国の経済動向」「EUの現状と見通し(仮題)」。
JICA中央アジア青年との合宿セミナー--- 2月9日(金)〜11日(日)、ホテル美富士園(山梨県南都留郡河口湖町)
第8回IISTアジア月例講演会--- 2月19日(水)、於:東京會舘 エメラルドルーム(東京都千代田区、霞ヶ関ビル)。テーマ「最新の北朝鮮情勢と外交戦術」=重村 智計(早稲田大学 国際教養学部教授)
第19回グローバル化社会の教育研究会(EGS)--- 2月16日(金)、於:国際文化フォーラム(東京都新宿区)。 テーマ「第二言語の習得と喪失」=服部 孝彦 (言語学博士。大妻女子大学教授)。先着25名。
Globalinx「英語による交渉力向上ワークショップ」--- 2月20日(火)、於:東京こどもの城(東京都渋谷区)。『英語ネゴシエーションの基本スキル』のフィリップ・ディーンさんのワークショップ。
Leaders Conference 2007「リーダーの条件と創生」--- 2月22日(木)、於:ロイヤルパークホテル(東京都中央区)。特別講演「決断を下すリーダーの覚悟と条件」=星野 仙一 (阪神タイガース シニア・ディレクター)、ほか。
ICBA講演会「絵本からはじめる英語」--- 3月2日(金)、於:東京ウイメンズプラザ(東京都渋谷区)。テーマ「絵本からはじめる英語--- 教えない・辞書を引かない・とばし読み」=酒井 邦秀(電気通信大学助教授)
---------------------------------------------------------------------------------------

◆「節分」が済めば 立春ですが、寒い時節は ある程度寒くないといけませんね。 因みに「赤穂浪士の討ち入り」は、今の暦で1703年1月30日でした。 当時はエルニーニョ現象などなかったはずですから、相当に寒かったでしょうね。

◆高校の推薦入試の合格発表は、緊張の中にも和やかな雰囲気が漂います。 昨年夏から学園の行事や説明会などに何度も来校し、教員と顔見知りになっている受験生が 少なくないのです。 心では、もう入学しています。

◆ファミネットの「海外赴任社員派遣実務担当者セミナー」
(1月16・17日)には、166名の申し込みが殺到。 会場はぎっしり埋まって、熱気に溢れていました。 若手の人事スタッフには、よい研修になったでしょう。

◆28日(日)には、代々木のオリンピック青少年センターで日本旅行医学会の冬季セミナーが開かれました。 テーマは「法的責任と旅行医学」。 旅行会社スタッフ向けの最先端の研修とはいえ、“本当の話”を聞く好機ですので、補習校フォーラムと重なったのは残念でした。

◆朝日新聞国際衛星版のアメリカ版に「子供たちの作文コンクールAVENUE」のコーナーがあります。 その2006年の年間最優秀賞に広尾学園の大島佳奈さん
(高1) が選ばれました。 受賞作は「帰国の記念にと、アメリカでお世話になった先生に勧められて、日米の違いについて感じたことを書いた作文」だそうです。 周囲の生徒にも 大いに励みになります。 おめでとうございます。

◆元ニューヨーク日本人学校の国際交流ディレクター栗原祐司さん
(文部科学省 政策企画官)の『海外で育つ子どもの心理と教育(金子書房)が発売されました。 アメリカで暮らす子供の現状と、親が知っておくべきこと必須事項が紹介されています。 教師としても必読の内容でしょう。

◆日本のコンドミニアム
(集合住宅)の管理組合では、年次総会のシーズンです。 “寄り合い所帯”の運営は大変でしょうけど、子供を健やかに育てていく地域社会のユニットとして 大事にしていただきたいです。

◆中国暦では、17日(土)から新年に入っています。世界各地の中国系・ベトナム系・韓国系の人々は、約2週間の正月行事を楽しみます。日本でも、横浜や長崎などでは 盛大な行事が繰り広げられています。

日本マレーシア協会は15日(木)、事務所を移転しました。 電話・FAXは変わりませんが、住所は下記の通りです
(地下鉄「半蔵門」1番口)。  〒102-0093 東京都千代田区平河町1−1−1 北島ビル3F

◆今年度の英語補習校は、24日(土)で終了しますが、最終日にはNHK講師の遠山 顕さんと琵琶演奏家の室井三紀さんの特別授業を行います。 お二人の英語の昔話集は、このたびNHKから発売されました。でも、やはり生演奏のほうが 迫力があります。
---------------------------------------------------------------------------------------------------
 トップ、 海外支援センター   ※ ニュースのオリジナル版は、日本人学校・補習授業校にも お送りしています。
【2007-1月】

[新春のご挨拶] 明けまして おめでとうございます。
             皆様にとりまして 実り多い一年でありますよう お祈りいたします。

  昨年暮れ、「第20回毎日カップ中学校体力つくりコンテスト(毎日新聞社主催) の表彰式が行われました。 昨年に続いて最高賞の文部科学大臣賞に輝いた東広島市立豊栄中学校(新原純一校長)3年生 井上歩美さん・横田将之くんの2人が 受賞校を代表し「今年も日本一を目指し、頑張ってきました。また、さらなる取り組みを進めていきたい」と挨拶しました。
  豊栄中学校(現生徒数 120名)は、50年以上に亘って人口が減り続ける“過疎の村”にあって、剣道・陸上競技、そして 吹奏楽では県内有数の名門校であり続けています。 「体力つくりの取り組みが、粘り強さや自信、目標達成のための団結力につながっている」 という言葉には、私たちをドキッとさせるメッセージ性を感じます。
  こうした小さな学校から、日本全国の学校を元気づける“檄”が飛び出してくる限り、まだまだ わが国の公教育も捨てたものではない と感じる次第です。 2007年を、公教育再生のスタートにしましょう!

※ 豊栄中学校は マドリッド日本人学校の元校長 縄手洋幸さん(2000年派遣)の原籍校でもあります。

[地域コミュニティーへの参加を!]
  今日の学校教育の荒廃・衰退を招いた“病根”の一つが、地域社会の活力・信頼性の低下にあることは、誰もが認めます。 しかし、それをどう克服していくかについて、教師は余りにも無頓着であり過ぎたと反省せざるを得ません。 5年前の東京商工会議所の提言「東京・リボーン--- 東京再生から始める活力の創造(2002年4月11日付)は、それに一つの処方箋を提示したものでした。「都市づくりに係わる様々な主体が 同じ方向に向かって 具体的なアクションを起こせる環境を整えていく」という呼びかけに、学校関係者も呼応する責任を負っているのです。
  広尾学園のある「広尾駅から 800m以内の地域」でも、東京商工会議所渋谷支部の支援の下に「広尾Style研究会(2003年7月設立)が活動しています。 昨年11月18日(土)・19日(日)には「広尾Art-ON」が開催されました。 いわゆる「長者番付(高額納税者)」該当者数が全国1位で、外国人居住者の納める住民税が 港区の税収の2割も占めるという“個性”。 外国の大使館が多いことで空襲を免れたため、古い街並みと国際色豊かな雰囲気とが混在しているという“個性”……ともすると「身勝手な住民や来街者…」のイメージに囚われ易いのですけど、その空気を払拭して、まちづくりを進めていこうとしています。
  「○○のせいで〜」とか、「××がなければ〜」と考えるのではなく、そうした地域社会の“個性”に正面から向き合い、前向きに捉え直していくことが、私たち学校関係者にも求められているのです。 教育とは 将来への“期待”を育てることです。 まず 大人たちが夢を抱かないで、どうして子供たちの夢を育てることができるでしょうか? 地域の人たちと一緒に、夢に向かって頑張りましょう!
----------------------------------------------------------------------------------------------------
[ お知らせ ] 3学期の英語補習校1月13日(土)、広尾バイリンガル教室 1月9日(火)から始まります。
----------------------------------------------------------------------------------------------------
中央アジア青年との合宿セミナー参加者を募集(2006年12月28日付)
  国際協力機構(JICA)では、開発途上国の将来を担う青年をわが国に招き、研修・交流の推進を図る「青年招へい事業」を行っています。 そのプログラムのハイライトに「合宿セミナー」があります。 同世代・同分野の中央アジアと日本の青年が、3日間 寝食を共にして、専門分野、身近な問題、関心あるテーマ等についてデスカッションを行い、スポーツ交流やレクリェーション等を通して、相互理解と友情を深めるプログラムです。
  その日本側参加者25名
(東京・神奈川・千葉・埼玉在住者)を、(社)勤労厚生協会で募集しています。 合宿は2月9日(金)〜11日(日)、ホテル美富士園(山梨県南都留郡河口湖町) で行われますが、食費・宿泊費・交通費は、同協会で負担してもらえます。 事前研修会は1月20日(土)、於・国立オリンピック記念青少年総合センター(東京都渋谷区) です。 詳しくは、同協会 研修事業部の浜田さんまで お問い合わせください。

異文化間教育学会 第5回研修会(2007年1月1日付)
  1月27日(土)、日本大学文理学部・百周年記念館に於いて、「学びを全身化する方法---演劇的手法によるワークショップ」というテーマで開催されます。 今回は、参加型アクティビティの体系化を目指して研究活動を続けている「獲得型教育研究会」
(代表:渡部 淳=日本大学教授) の全面的な協力を得て実施されます。 演劇(drama)的表現活動を通して 教師と生徒が「教え―教わる」という固定した関係から解き放たれ、教室空間が柔らかく解きほぐされたものになっていくことを体験しようというものです。
  参加費は5,000円
(学会会員3,000円)ですが、定員30名の限定(必ず予約=参加費振込み が必要)。 また、終了後には懇親会も予定されています(別途 2,500円程度必要)。 参加ご希望の場合は、22日(月)までに 事務局に「名前、所属、連絡先(E-mail/FAX)、会員・非会員の別、懇親会参加の有無」を連絡すれば、参加費振り込み先を教えてもらえます。
※ 今年の異文化間教育学会 全国大会は 6月1日(金)〜3日(日)、於:目白大学新宿キャンパス(東京都新宿区)。準備委員長は原 裕視さん(目白大学 人間社会学部教授)です。

現地校入学のための親子教室」募集開始(2007年1月7日付)
  3月に北米に赴任する家族のための「親子妙室」の受け付けが、海外子女教育振興財団で始まっています。 連続する土曜日の2日間
(午後2時〜5時)で、アメリカの教育制度の概要、学校生活と行事、「転入後すぐに使える英語」などを親教室・子供教室に分かれて実践的に研修するものです。
  最も神経を使うのが、地域コミュニティーやPTAへの参加の仕方の解説でしょう。“傍若無人な人間”のままで赴任しようとしているお母さん方に どう“アメリカの常識”を理解してもらえるかで、子供の幸せ度が大きく左右されるからです。
   日 時  [東京] 1月27日・2月3日、3月10・17日  [大阪] 2月24日・3月3日
   場 所  [東京] 西町インターナショナルスクール
(東京都港区元麻布2−14−7)
         [大阪] 大阪YMCA
(大阪市西区土佐堀1−5−6)  注) 名古屋国際センターでは 3月3日(土)の一日で開設(10時半〜17時半)。
   参加費  1家族 30,000円
(親・子1人ずつの場合。財団維持会員の家族 22,000円。2人目の子から 1,000円/人を加算)
※ 東京では「渡航前英語準備クラス」も開設されています。 近年、アメリカ等では英語を第二言語としている児童・生徒への従来の手厚いケアを見直し、ESLプログラムを簡素化するといった動きが見られるためです。

DEAR PAPA(拝啓、お父さん)』の復刻(2007年1月14日付)
  『DEAR PAPA』は、豊島区立池袋第三小学校のPTA広報誌『むらさき
(季刊) の別冊として 1991年6月から発行されていた「PTAのお父さんたちが作る新聞」です。 学校教育への参加を 父親に直接呼びかける手法は、当時としては 画期的なものでした。“ゴミ箱直行”とさえ言われていたPTA広報誌が、「発行はまだですか」と待たれるようになっただけでなく、父母の意識が学校参加に向かうようになりました。 そして、この小さな“一粒の麦”は、やがて日本全国に「オヤジの会」のウネリを呼び起こします。
  教育の再興が叫ばれる今、“伝説”として語り継がれている『D・P』の紙面を見たいという問い合せも結構あり、茶色くなったワラ版紙を修復しながら、ホームページに公開していっています。 各地で奮闘されているお父さんたちの“応援旗”にでもなれば、幸甚です。

著作権保護期間の延長を行わないよう求める請願署名」始まる(2007年1月14日付)
  著作者の死後50年間を経た作品をデジタル化し、インターネット上の“図書館”として公開している「青空文庫」の活動も、文化振興の面からは 貴重な“運動”です。 私たちが 試験問題を作る際にも 極めて簡便であるだけでなく、目の不自由な皆さんがクラシックな文学作品をパソコンに読ませて楽しむことも可能になっているのです。 著作者の死後50年を経過した作品は、社会の共有財産として有効に活用していこうという哲学に基づいています。
  ところが 昨年9月,「著作権問題を考える創作者団体協議会」が著作権の保護期間を さらに20年延長するよう 文化庁に要望書を提出しました。 いくら「入試問題に使うのは構わない」とされているにしても、私たちとしても看過できない問題です。 今月から青空文庫では、反対の署名運動を進めています。

広尾学園「インターナショナル・コース」の概要を公開(2007年1月14日付)
  このコース
(MYP準拠)は、港区在住の大使館関係・駐在員家庭の外国籍子女などを含め、IBプログラムの授業を理解できる男女生徒(外国籍、日本国籍問わず)を対象としています。 つまり、英語を第一言語として教育を受けてきた生徒であれば、基本的に出願資格が認められます。
  広尾学園の周辺に住む外国籍の子供たちが、毎朝1時間以上もスクールバスに揺られて遠くのインター校に通っている
(バス代も年間 30万円?)という“異常事態”を、一昨年5月に経団連や外務省、そして広尾商店街の皆さんから指摘されるまで 認識していませんでした。 今年4月からの、共学化とIBプログラムの導入は、まさに地域社会の要請でもあったわけです。ご支援のほど よろしくお願いいたします。
※ 「インターナショナル・コース」につきましては、TEL.+81-3-3444-7181(直)に お問い合せください。

大学センター試験が実施される(2007年1月22日付)
  20日(土)・21日(日)、全国735会場で実施されました。 例年 大雪に見舞われるのですが、今年は冷え込んだだけで 天気は比較的よく、受験生も混乱なく試験に臨めたようです。 昨年から導入されたヒアリングテストも、今年は機器の故障は400名弱で済み、改善の効果が伺えました。

東京都・神奈川県の私立高校の推薦入試始まる(2007年1月22日付)
  22日(月)からが解禁ですが、中高一貫校が増加する
(=高校募集の停止) 一方で、閉校となる高校も出てきており、全体的に競争率は上がっています。 しかしながら、日本人学校出身者は引っ張りだこですから、過剰に心配する必要はありません。
  最近、北米地域から帰国する受験生で、「現地校に通っていましたけど、中学3年の夏から日本人学校に転校しました」というケースが目立ちます。 どこで誰が そういう教育相談をされているのか知りませんが、全くの状況誤認です。 中学3年の2学期から転校し、慣れない日本語での教科学習で どこまでの成績が残せるかは、相当な“賭け”なのです。 ほとんどの生徒が、現地校での成績からは ほど遠く“低い”成績しか取れません。
(入試では、その“低い成績”を高校に提出することになります)
  現地校に通っていて、それなりの上位の成績が取れているのでしたら、現地校に在籍のままで日本の高校を受験すればよいのです。「帰国生受け入れ校」の看板を掲げている高校なら、それが普通です。 もし、「中学校卒業資格」を厳しく要求する高校
(そんな帰国生に理解のない高校に入ると、入学後にイジメられますけど)を どうしても受験したいのでしたら、12月末〜1月初旬に帰国して、国内の公立中学校に編入すれば、その中学校の“卒業見込み”の資格で受験できます。

1月の諸行事------------------------------------------------------------------------------------
日本国際文化学会 第11回研究会--- 1月15日(月)、於:静岡県立大学(静岡市駿河区)。 テーマ「雑種文化の中の異邦人---多文化共生の過去と現在」⇒「雑種文化に戯れる初代快楽亭ブラック---文化資本の相続と日本の芸術場の考察を交えて」=澤田 敬人(静岡県立大学) ほか。 2月1日(木)には名櫻大学で「沖縄シンポジウム」を開催。
海外赴任社員派遣実務担当者セミナー
--- 1月16日(火)・17日(水)、於:東京国際フォーラム ホールD7 (東京都千代田区)。 「海外駐在員の給与体系・赴任者規程・社会保険・税務等」=藤井 恵(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)、「米国ビザ状況−現場からの報告」=植木 典子(アルビスジャパン社)、「海外における安全管理」=中嶋 瑞枝(外務省領事局海外邦人安全課)、「海外進出企業での健康危機管理対策」=濱田 篤郎(労働者・海外勤務健康管理センター)ほか。
第7回IISTアジア月例講演会--- 1月24日(金)、於:東京會舘エメラルドルーム(東京都千代田区)。テーマ「ASEAN統合の進展と日本の役割」=赤尾 信敏(日本アセアンセンター事務総長/元 駐タイ大使)
現地校入学のための親子教室---[東京] 1月27日・2月3日、於:西町インターナショナルスクール(東京都港区)。 [大阪] 2月24日・3月3日、於:大阪YMCA(大阪市西区)注)名古屋国際センターでは、3月3日(土)の一日で開設(10時半〜17時半)
第2回補習授業校教育フォーラム--- 1月28日(日)、於:渋谷シダックスビレッジ(東京都渋谷区)。 内容: 「平成18年補習授業校訪問の報告と課題」、シンポジウム「補習授業校への支援のあり方」。
海外赴任家族のための日常的な危機管理セミナー--- 1月30日(火)、於:秀和永田町TBR(東京都千代田区)。講演:福永 佳津子(海外邦人安全協会理事)
国際協力NGOガイダンス--- 1月31日(水)、於:東京ボランティア・市民活動センター(東京都新宿区)。 内容:国際協力NGOに求められる人材・職種、待遇面、情報入手の方法、基礎知識や心構えなど。
---------------------------------------------------------------------------------------

◆朝日新聞の国際衛星版(1月1日付)にも書きました通り、今こそ保護者の皆様には、本当の意味での“学校選び”を考えていただきたいと願っています。

◆ポプラ社の『体験取材! 世界の国々』の <タイ編>と<マレーシア編> は 現在、校正に入っています。 配本は3月頃の予定ですが、日本全国の図書館、小・中学校の図書室でご愛読いただけると思います。 お楽しみに。

◆「親子教室」は25年前、国際オリエンテーションセンター
(東京都港区)の教室を借りて始まりました。 補習校の教員経験者を中心に 手探りを重ねて、今日まで続いてきています。

◆「チキンラーメン」「カップヌードル」の安藤百福さんが亡くなりました。 1958年に1日300食の生産でスタートした即席メンは、今では 世界80数カ国で年間857億食にも達する“食文化”です。 起業家としての遺言は「人生の5年間だけでいい。本当に密度高いものをやれば 必ずモノになる」でしょうね。 ご冥福を祈ります。

◆『DEAR PAPA』の復刻には かなりの時間・労力を要します。 原版はガリ版印刷ですから、15年間に“限りなく黒に近い茶色”に変色しているのです。 丹念に“背景”を消していく作業
(=ボランティア)です。

◆3学期がスタートしました。生徒たちの顔が何となくふっくらしているのは、ご馳走やお餅をたくさん食べたせいでしょうね。 かくいう私も、お腹の周りが気になって仕方ありません(笑)。 英語補習校
(土曜)は13日からスタート--- 新しい帰国生を迎えて、ほぼ満席状態です。

◆1月編入の生徒たちも、ようやく全員が帰国してきました。 すぐに制服を作ったり 学用品を揃えたりと 大忙しです。 また、受験のために一時帰国した生徒も かなりいます。 暑い国から帰国した生徒には 寒さが身にこたえることでしょう。 風邪など ひかないことを祈ります。

◆デュッセルドルフ日本人学校事務長の岡田 裕さんから 離独のご挨拶状をいただきました。 36年間、校舎の新築・増改築から学校運営の実務に至るまで、私たちの“お手本”であり“目標”であり続けてくださいました。 なお、後任は木田 宏海さん
(既に着任)です。
---------------------------------------------------------------------------------------------------

2006年12月以前のニュースは こちら。 

※ ニュースのオリジナル版は、日本人学校・補習授業校にも お送りしています。
  万が一、届いていない場合には、こちらまで ご一報ください。

このぺージのトップ
海外支援センターに戻る

H O M E