池袋三越 51年の歴史に幕 「地元の皆様に心より感謝」
昨年9月に閉店を決めていた池袋三越がゴールデンウィークの最終日の5月6日、1957年の開店以来51年の歴史に幕を下ろした。この日は閉店セール最終日で95000人という大勢の買い物客がつめかけ、惜しまれながらのフィナーレとなった。閉店間際まで混雑は続き、最後の買い物客が出て正面のシャッターが下り始めたのは午後8時過ぎ。蛍の光が流れる中、杉山店長らスタッフが正面ライオン像横に勢ぞろいし最後のあいさつ、深々と頭を下げた。
売却後の跡地にはヤマダ電機の出店が予定されているという。
杉山・池袋三越店長あいさつ
今まで永きに亙り、三越池袋店をお引き立て賜りまして誠に有難うございました。平成21年5月6日を持ちまして51年と7ヶ月の歴史に幕を閉じさせて頂きました。
私共、三越池袋店は、昭和32年10月の開店以来、戦後の高度成長の時代から、絶大なるご愛顧を賜りました地元豊島区の皆様、並びにご支援、ご指導頂きました関係諸官庁、諸団体の皆様に対しまして、従業員一同心より御礼を申し上げます。
また、色々な面でご心配・ご迷惑をお掛けいたしましたこと、また今後に関しましてもご不便をお掛けいたしますことを、心より、お詫び申し上げます。誠に申し訳ございません。
池袋店の閉店が発表された昨年の9月以来、7ヶ月あまりの間、本当に数多くのお客様、地域の皆様から毎日のように、投書、お電話、売場等々で、心温まるお言葉や厳しいお叱りのお言葉を頂戴し、従業員一同51年以上の歴史の重みと、皆様からのご愛顧、ご支援の大きさに改めて身の引き締まる思いでございました。
また、そのご愛顧、ご支援に、報いていけるよう、感謝の気持ちを少しでも多くお伝えできるよう、従業員一人一人が肝に銘じて5月6日の閉店の日まで、多くのお客様におもてなしをさせていただいて参りました。
特に3月からのご愛顧感謝セールでは、従来よりも多くのお客様にご来店戴きながら、閉店の5月6日が近づくにつれて、この日が永遠に来ないで欲しいと思いつつ、この瞬間をとうとう迎えてしまいました。
そして今、商品が全く無いガランとした三越池袋店の売場で、二度とお客様の素敵な笑顔に接することが出来ないということをひしひしと感じながら、巡回しております。
名残惜しく思い出は尽きないわけではございますが、今となっては、豊島区の地域の皆様に、われわれ従業員の感謝の気持ちが少しでも伝わり、ライオン像と共に、三越池袋店の思い出が、皆様の心の中で少しでも長く残り続けることを願っております。
最後になりますが、ご報告がございます。
『さくらさく、笑顔咲く』と題しまして販売させて頂きました、チャリティ切手シートはお蔭様で完売し、売上金の収益全額(51万円)を永年に亙りご支援頂いた豊島区の皆様への感謝と、未来ある次世代への思いを乗せて〈染井よしの桜〉発祥の地といわれる地元豊島区の『豊島区みどりの基金』へ寄付させて頂きます。
また、今までご愛顧頂きましたお客様のお買上品に関するお問い合わせ等がございましたら、新たに設置致しました『池袋三越アフターケアカウンター』までご連絡くださいませ。
▽5月7日(木)~5月31日(日) 池袋三越1階『ティファニー』跡
▽6月2日(火)~8月30日(日)予定 池袋富士喜ビル7階(月曜定休)
最後に、学生服ショップは、ご不便をお掛けしないよう、既に池袋富士喜ビル7階にて営業を継続させて頂いております。
結びになりますが、豊島区の皆様に改めまして心より御礼申し上げると共に、皆々さまのご健勝、そしてこの地域の発展を従業員一同お祈り申し上げます。
また今後は、池袋店に代わりまして三越の各店をお引き立て戴きますようお願い申し上げます。長い間、誠にありがとうございました。
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