ゲストは鳥越俊太郎氏 豊島区がん対策区民大会
キャスター、コメンテーターとして活躍中の鳥越俊太郎氏を迎えて豊島区がん対策区民大会が3月5日、東池袋の帝京平成大学冲永記念ホールで開催された。
大会では、参加者にがんに対する理解を深めてもらうため、「豊島区のがん対策」と題して、担当者から「がん」をめぐる現状、区の取り組み、今後のがん対策について説明がなされた。そのなかで、生活習慣の改善と定期的ながん検診を受診することが、がんの予防、がんの早期発見・早期治療につながることを訴えた。
鳥越俊太郎氏の特別講演では、「がんの体験」という重いテーマについて、がんが発見されるまでの生活や経緯、検査、手術までが時折冗談を交えながら軽快に語られた。内視鏡検査を受診した際、「腸の中はサーモンピンクで美しい。どんなに腹黒い人でもピンク色です。」と話すと、会場は笑いに包まれた。「がんを経験してからは、自分の残り時間(寿命)を自然と考えるようになった。人によっては落ち込む人もいるだろうが、そうではなく有意義に、前向きに、楽しく後悔しないように過ごしてほしい。」と語り、早期発見・早期治療の重要性を唱えた。
区では、「がん対策」を区政における最重要課題のひとつとして取り組んでおり、がんの対策を総合的かつ計画的に推進し、基本的な方向性を示す目的で、23区初となるがん対策条例「豊島区がん対策推進条例」を制定した。併せて、がん対策を効率よく推進するため「豊島区がん対策推進計画」を策定、がん検診の推進や児童生徒へのがんに関する教育などを重点施策として盛り込んだ。
また、区が実施するがんの検診およびがん予防の普及啓発の施策に要する経費に充てるため「豊島区がん対策基金条例」を制定、「豊島区がん対策基金」を設置したことから、閉会後、募金の呼びかけが行われた。
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