東日本大震災 豊島区は震度5弱 街にあふれる帰宅困難者 「がんばれ東北」広がる救援活動
死者・行方不明者2万1千人を超す未曾有の被害をもたらした3月11日午後2時46分に発生した東日本大災害から10日あまり、いまだ余震が続き、被害規模も明らかにならずテレビ・新聞等報道も被災情報一色で地震、津波、それに伴う福島原発事故など日本だけにとどまらず世界の注目が集まる大惨事が続いている。
11日、豊島区は震度5弱だった。議会中だった高野区長は、すぐに情報収集と被害状況の把握を指示、区内の被害状況を踏まえて、区長室を司令塔にして防災、危機管理の各課を中心に体制を整えたうえで、本部の長に副区長をすえ、各救援センターや池袋駅周辺など現場に回り直接安全確保と更なる情報収集に努めた。
この日は区内に目立った被害はなかったものの、JRはじめ交通機関が全面ストップしたため、夕方から各主要通りは歩いて帰る大勢の人々流れが延々と続き、帰宅困難者が各駅にあふれた。とくに池袋駅には一時3千人が集まり周辺を含めて混乱した。
区は救援センターを設けて、あふれ出した帰宅困難者に対応。震度5強になると自動的に救援センター開設準備に入ることになっているが、今回は各救援センターからの情報で順次開設した。各救援センターの担当職員はそれまで庁舎で待機がつづいた。救援センター、公共施設、協定締結校で帰宅困難者の受け入れたほか、ホテルメトロポリタン、サンシャインシティなど民間施設でも施設を開放して対応し喜ばれた。巣鴨地蔵通り商店街には次の日のイベント用だったふかひれスープ600食を困難者らに提供した。高岩寺では宿泊の提供も。
各施設の利用者人数は【救援センター】清和小106人、朋有小100人、豊成小1人、池袋第三小50人、池袋小120人、南池袋小18人、椎名町小5人、西部区民事務所6人、千川中13人、駒込小5人、池袋第二小6人、巣鴨小3人、西巣鴨小2人、【公共施設】区役所本庁舎一階150人、公会堂780人、区民センター60人、勤労福祉会館70人、区民ひろば南池袋6人、東京芸術劇場500人、【協定締結校】豊島高校50人、文京高校1人、千早高校10人、大塚ろう学校56人、帝京平成大学189人、立教学院4300人、学習院2000人、計8607人。翌朝にはそれぞれ施設を去ったという。
その日のうちにJRは動かなかったが、深夜には西武線などが運行を開始し、池袋駅もシャッターを閉めなかったため大混乱はさけられた。
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