2011年3月

第2893号 2011年3月30日号


「26万豊島区民の生活守る」
 高野区長、異例の区民への宣言


 高野之夫豊島区長は24日、地震発生以降、原子力発電事故、ホウレンソウ等の出荷制限・停止、水道水からの放射性ヨウ素検出など相次ぐ生活の不安に脅かされ、最大の危機を迎えている区民に対して26万豊島区民の生活を区を挙げて守る決意表明として「区民を守る宣言」を行った。庁内放送を通じて行ったもので、同時に、全職員に対し、区最大の危機とも言える緊急事態において、心を一つにして職員使命を果たすためともにがんばろうと呼びかけた。区長の庁内放送は、毎月初め定例で行なわれるが、今回のような緊急の取り組み宣言は異例。要旨は次の通り。

 「23日午後、東京都が、23区と多摩の一部の水道水を供給している葛飾区の金町浄水場の水道水から、乳児向けの飲用基準の2倍に当たる放射性ヨウ素を検出したと発表しました。東京都は、「検査基準は、長期にわたり摂取した場合の健康影響を考慮して設定されたもので、代替となる飲用水が確保できない場合は、摂取しても差し支えない。」と説明しています。しかし、対象区域の住民に対して、乳児の水道水の摂取は控えるよう呼びかけていることから、早速、昨日から水の買いだめ、などの動きが急速に広まり、今日は水を販売できない店舗も多いと聞いています。  地震の発生以降、本区は、防災協定都市への支援物資の搬送、義援金の募金、支援物資の区民からの受け入れなど、被災地支援の取り組みに加え、本区に避難されている方々のうち人工透析を受けている方々への区民住宅等への受け入れなど、その時点時点で、できる限りの対応をしてまいりました。

 一方で、茨城、福島など4県が生産するホウレンソウ等の出荷制限や出荷停止の措置などの問題も発生しています。そして、昨日、冒頭にお話ししたように、飲用水から放射性ヨウ素が検出されるという事態に至っているわけであります。

 このように、地震を契機とする区民生活の不安と混乱は日に日に高まっています。

 今回の水の摂取制限は、区民生活に直結する極めて重大な問題です。とりわけ、抵抗力の弱い乳児の保護者の皆さんの不安は大変大きいと思います。

 こうしたことから、東京都は、昨日夜、乳児1人当たりペットボトル3本を配付することを決定し、つい先ほど、区に届きました。これを受け、朝一番で第5回危機管理対策本部会議を開催し、早速本日から、小学校を拠点に対象となる家庭に配付するよう、関係各課が動いております。

 地震や福島の原子力発電事故による区民生活への影響は、今後も様々な形で発生するものと思います。

 区民の皆さんは、今、近来になく生活の不安に脅かされており、最大の危機を迎えているのではないかと思っています。

 このため、私はこの際、「区民を守る宣言」を行い、26万豊島区民の生活を、区を挙げて守る決意を表明いたします。

 職員の皆さんは、地震の夜、徹夜で帰宅困難者への対応を行ったのを皮切りに、担当部署では。本来業務のほかに先ほど述べた被災地への支援や区民からの様々な相談を夜間、休日を問わず対応していただきました。まさに身を呈して区民のために職務に尽力されていることに、感謝しています」。


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