区役所分庁舎A・B館移転 耐震基準満たさず危険と判断
豊島区は、先の東日本大震災をきっかけに本庁舎となりの分庁舎A・B館で行っている17課の執務場所を移転すると発表した。いまのところ移転先は一部が区立生活産業プラザ、ほかは区役所近くの民間ビルに分散する見通しで、移転終了は6月から8月頃になる。
分庁舎A・B館は1954(昭和29)年に完成した築56年を越える建物で、教育委員会や都市整備部、区民部などが使用している。耐震基準を満たしていない建物のため、平成26年末完成予定の新庁舎整備の理由の一つとなっていた。
東日本大地震の際には、構造上問題となるような破損、区民や職員への直接の被害は生じなかったが、壁の亀裂、渡り廊下接合部分のズレや、事務室内の書棚の本が落下したり、開いた引き出しの重みでキャビネットが倒れるなどの被害が発生した。
現在は、キャビネットを壁に固定し、転倒防止を図るなどの他、職員は、執務時も手の届く場所にヘルメットを置き、揺れを感じた時は、ただちに屋外退去するなどの体制をとっている。
区では、今後の更なる大地震に備え、来庁者や職員の安全を守ると同時に、震災時の防災拠点機能を確保するため、新庁舎の完成を待たず、移転先が用意でき次第、移転を行うこととした。
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