「自分の中の終戦」 南池の後藤さん、兄の遺骨戻る
戦後70年の節目の年、外地で亡くなった兄の遺骨が帰ってきた――という驚きの出来事があった。後藤次仁さん(南池袋2、元池袋東口親和町会長)の兄・後藤峰三郎氏は旧ソ連で終戦を迎え、抑留された。旧ソ連政府から提供された資料で峰三郎氏の死亡は確認されていた。平成14、15年に政府遺骨収集団によってロシア連邦チタ州モルドイ村の埋葬地から251柱の遺骨が持ち帰られて確認作業が進められていたがこのたびDNA鑑定により「後藤峰三郎」氏と確認された、次仁さんのもとに届けられた。
遺骨が届けられて数日は胸が高鳴って眠れなかったという次仁さん。「遺骨収集と確認作業にあたった関係者の皆さまには心より感謝申し上げます。兄が招集された時、私は小学生でほとんど思い出はありませんが、ずっと兄の死亡を信じずに待ち続けた母の姿など思い起こし感無量でした。毎年、新年には靖国参拝を欠かしませんでしたが、今回遺骨がとどいたことで、やっと一区切り、ある意味、自分の中の終戦といった感慨です」と話していた。
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