子女教育ニュース

      担当: 国際教育相談員 小山 和智  facebook note
海外人事や教育関係の実務担当者の皆様に配信しているニュースの一部を、
一般の皆様にも公開します。 教育相談などについては 「教育相談から」を。
2023年 11月10月9月5月〜8月1月〜4月、2022年 9月〜12月5月〜8月1月〜4月、2021年 9月〜12月

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【2023-12】

12月ですね。
  12月に入ることを 「士 ⇒ 師」と考えた場合、何が違うのでしょうか?
  まず 「<shi4>」は 杭を地上に立てた様子を表す字で、“仕事に当たる人, 下級役人”= “立派に学芸を修めた者”、つまり 「卿・太夫」と 「庶民」の間の階層(人口の1割程度)で、“一人前の成人男性”を意味します。 後に “秀でた能力を持ち、何らかの業務を遂行しうる者”の意味になりました。 現代中国語では、(1) 昔の知識人 (2) 軍人 (3) 下士官(曹長から伍長)。 因みに 「<shi4>」は “官吏になる/宮仕えすること”です。
  他方 「<shi1>」の左側(ヘン)は “小さい丘”+右側(ツクリ)は “衆”= “人々が集まって住む/駐屯する”、つまり 軍隊”を意味します。 古代中国の軍制では 2,500人規模でした。 1師=5旅(500人×5)=25卒(100人×5×5)=100両(25人×4×5×5)=500伍(5人×5×4×5×5)。
  ところが、「帥・率 <shuai4>」(軍隊の最高指揮官)と似ていて “メンバーを教え望ましい方向に導く者”の意味に…… 後に “特定の技術や才能に秀でた専門家”を指しますが、たいていは優秀な人を他所から招くのが普通です。 教えてもらう施設は普通、お寺の境内に設けられるので 「学院」と呼びます。 なお、現代中国語では (1) 教師・手本、(2) 専門家・技術者、(3) 尊称の 「先生(に関係するもの)」の意味です。
  わが国の国家試験や法律・条例などで規定されている資格名において、「士」と 「師」の区別は、実に好い加減です。 これを入試に出すのは、品位を疑われるはずですが、喜んで出題したがる国語教師がたくさんいることも確かです。
◆ 「看護師」は以前、男性を 「看護士」、女性を 「看護婦」と呼んでいましたが、「保健婦助産婦看護婦法」⇒ 「保健師助産師看護師法」の法改正(2001年)により、男女共に 「看護師」と統一されました。 それを出題するなら、社会科でしょう。

「School」について [以前書いた「School」について再掲]
  語源の「Schola」は、ギリシャ語の“暇+研究”だそうです。 常に言い争いをしてないと気が済まないギリシア人は、いつも戦場にいるような高ストレス状態にあります。 内戦や混戦・乱戦となった戦場では、救護所(野戦病院)と炊き出し(野営地)を中心に部隊が再編制されていきます。 とくに夜間は、指導者の講話を聞く時間でもあり、“にわか塾”や “老師・将校”の形も出現します。 「School(学派, 派閥)の概念も、元は そうやって生れたのではないかと、私は想像しているのです。
  「そこまで言うなら、やって見せてよ!」と 生徒はよく言いますが、それでは本当の教育(Education)になりません。 スポーツや芸能ならば、先輩やコーチは腹の中で叫びます。 「できるものなら、とっくに自分で(現役で)やってるよ!」と。

臓器を移植を考える
  今年初め、英国のヘンリー王子の回顧録 『SPARE(予備)が話題になっていました。 兄のウィリアム皇太子の “代役”である他に “臓器提供”の役割をも担わされたと主張しているのだそうです。 映画 『My Sister's Keeper(米 2009年)…… 姉に臓器を移植するための 「Donor Baby」を思い浮かべてしまいます。 遺伝子操作により 親が望む外見・資質を持たせた子を産み、その体を “予備部品”と考えること自体に震撼します。
  しかし、今世紀に入って 企業経営が 「スリム化」 「アウトソース」の名の下に “Spare”の発想に染まってもいるのです。 各企業の提供する商品・サービスは、そこに働く人の倫理観に支えられているのですが、そのことが揺らいできています倹約や経費節減は、まさかの事態に備える “ゆとり”のため(make room for)であってほしいものです。 なお、最近は 営利誘拐が減って 誘拐後すぐに臓器売買されると聞くと、臓器の培養技術に期待せざるを得ません。
◆ 上海で校舎の建築をしている時、設備業者の中国人から 「自分は1年程度で辞めるので、その後の保証はできない」と言われ、呆れたことがありました。 しかし、日系企業でも 「数年で壊れる設計が標準です」と言われると、呆然とせざるを得ません。

相手が理解してくれるように話す
  今年初め、青山学院大学陸上部の原 晋 監督が(ハフポストに)体罰がなくならない理由について言及しています。 <暴力をふるう人は自分自身の感情を抑えられないという面もあるけれど、言葉をきちんと持ってないんだと思うんですよね。 手っ取り早く “指導ができる術”の1つが 「体罰」になってしまうわけです>
  元 帰国生の浜島 沙奈恵さん(建設会社の総務部勤務)も、『月刊 海外子女教育』1月号で こう話しています。 <パワハラも人間関係が希薄なところで起きやすいですから、さりげなく言葉の “言いかえ” をしてあげて、両方の人の気分をほぐしたりもします>
  共通しているのは 「せっかく言葉を持ってるヒトなんだから、相手が理解してくれるように話すべき」…… 言葉で伝えるためには 時間もエネルギーも要るし、各々が言葉を勉強することも大事だという指摘です。 それこそ 社会生活や教育の根幹ですし、もしそれを見失ったら、その会社や学校は自滅の途を歩んでいます。 まずは 「相手にこれを伝えたい/わかってほしい」という “中身” を 「本当にそうか?」 と吟味すべきでしょう。 そして、“道具としての言葉”の裏に、相手や状況に対する しなやかな姿勢と洞察力も必要であることはもちろんです。
  これらを総称して、私は 「Critical Thinking(批判的な思考)と呼んでいます。
◆ “常勝軍団” 駒澤大学陸上競技部の大八木 弘明監督の 『必ずできる、もっとできる。』(青春出版社)も注目されましたが、要は 「Critical Thinking」で 謙虚になることなんですよね。 「何か教えなくちゃ」と思うと、墓穴を彫るのです。

年内最後の「教育通信」ですが…
  ある学校の広報の先生から 「なぜ 何もかも教えちゃうの?」と訊かれました。 私は、帰国生や保護者に “より正確な情報or適切な指導が与えられることを願って” 書いています。 しかし、先生によっては 「苦労の末 せっかく掴んだコツを 暴露された」と受け取られているようです。 また、「生徒や保護者に 邪推されたり身構えられたりして、指導に支障が出る」という危惧も寄せられます。 でも、親の二律背反的な心情を 先生方には理解しておいてほしいと願っています。
  昨年、「東南アジアの日本人学校で数年学んだ子は、こんな傾向が…」という話をしたら、異議申し立てがありました。 あることを “弱点”と感じている人は、その点につき配慮してほしい反面、支援された事実は認めたくないものです。 「配慮はしてほしいけど、さりげなく」 「特別扱いはしないで、挽回のチャンスを」といった、複雑な心理状態です。 人はそれぞれ異なる語感を持っているし、たとえ事実でも 「知られたくない/なかったことにしたい」という気持ちも…… 親は基本的に、わが子の弱点を明確に指摘されることを 半分も許容できず、できればないことにしたいと考えます。 「ここが課題」とわかっても、生徒本人ならまだしも 親に言うのは “地雷”を踏むことになるかもしれません。
◆ この 「教育通信」を読んで、先生方が “地雷回避” できれば、それこそ帰国生の健やかな成長に資すると 私は考えています。 既に現場を退いた老骨ですけど、ご批判は甘んじてお受けします。

グローバル化社会の教育研究会(EGS) の予告
  次回(第87回)は、いつもより早く 1月24日(水) になります。 話題提供は、『パリで生まれた奇跡の日本野菜 「山下農道」の神髄』の著者、山下 朝史さんにお願いしています。 “世界一美味しい野菜” で知られる山下さん…… 自然と共存しながら野菜を育てる過程を通した “哲学”でも有名です。 「野菜のポテンシャルを引き出す」という営みは “ヒトづくり” にも通じる…… 個性のない規格統一された野菜しか知らない都会人は、野菜本来の持つ美味しさには出会えないことが明かされます。 では、試験の点数でしか受験生/生徒を評価しない社会や学校は…? 海外と日本の架け橋を支えられる人材は…?
  山下さんの哲学は パリ日本人学校の運営にも影響が及んでいるわけですが、同校に高等部を設置することは叶いません。 そこで、パリ郊外の山下農園の近くに “子どものポテンシャルを引き出す” 日本人高校を設置する準備が始まりました。 一時帰国中の多忙なスケジュールの中で約3時間を割いていただける幸運は、新年に相応しい “おめでたい”ことです。テーマは 『いまフランスに日本人高校を開く意義 (仮題)』。

12月・新年の諸行事――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
首都圏模試センター「新入試体験! 私立中 COLLABO FESTA」---12月3日(日) 午後1時50分〜、於:啓明学園(昭島市)・中村(江東区)ほか参加各校。 ※ 新タイプの入試を経験できる好機です。
国際人をめざす会 講演会(On-Line)--- 12月5日(火) 午後6時半〜7時半、テーマ 『ノーベル賞授賞式 もうひとつの楽しみ方』=笠原 仁子(創造社 編集局長)。 ※ 『世界を救うmRNAワクチンの開発者 カタリン・カリコ』が生まれるまでの舞台裏を担当編者から伺います。
JACTFL主催特別講演会(On-Line)--- 12月10日(日) 午後1時〜2時半、テーマ 『多言語国家シンガポールにおける外国語教育』=ウォーカー泉(シンガポ-ル国立大学語学教育研究センタ-所長)。 ※ 同国の言語政策を概観した後、日本語教育の軌跡と教育的アプローチなどについてお話を伺います。
横浜国大附属横浜小学校 教育研究集会--- 12月15日(金)・16日(土)、テーマ 『未来を拓く子--- 感性をはたらかせ、材や人とかかわる』=小林 宏己(早稲田大学 教授)・鹿毛 雅治(慶応義塾大学 教授)ほか
Merry Christmas in Sunshine Aquarium!--- 12月12日(土)〜25日(月)、於:サンシャイン水族館。 ※ カラフルな生き物の特別水槽展示、クリスマスツリー設置など 年の暮れならではです。
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◆ 師走に入り、キリスト教徒は 「待降節(Advent)」を迎えています。 人間界にキリストが到来した記念日(Natal)までの4週間を、週3回の断食(何かを食べるのを節制する)や 節制と悔い改めを重ねて過ごします。

◆ われらが石川一郎さんが 『捨てられる教師 AIに駆逐される教師、生き残る教師』(SB新書)を上梓。 以前 『学校の大問題』(同)で私たちが知っておくべき 「教育リスク」を訴えたにもかかわらず、未だ目が覚めない先生への “最後通牒” でしょうか?

◆ 『フレンズだより―40周年記念号』(第89号)が届きました。 千駄ヶ谷のワンルームマンションに集まった帰国ママたちの威勢の良さに 圧倒される思いをした40年前が、つい昨日のようです。 母親目線での情報発信が世に認知され、今日まで継続していることに敬服します。

◆ 満15歳の国際学力調査 「PISA」の速報が発表されました。 予想に反して “3分野すべてで世界トップレベル”……文科省はこれを 「コロナ禍への早急な対応と、教員の献身的な取り組みが要因」としましたが、これは単なる “敵失” なのでしょうか? もう少し詳しく観てみたいと思います。

◆ 東京都は 2024年度から、都内に住む高校生全員を対象に 私立校を含む全ての高校の授業料が無償化される支援を決定(従来の所得制限も撤廃)。 岸田政権が給与の額面を上げる一方で 手取りを減らす策略を用い、実質的な援助をしない姿勢に対して、とうとう痺れを切らしたものです。 東京都の英断に拍手!

◆ 1日(金)、高校野球のレジェンド監督、迫田 穆成さんが亡くなりました。 甲子園出場は14回(22勝) と意外に少ないのですが、優勝候補の高校を次々と破り続けた腕は、まさに伝説。 達川光男などを育てた名伯楽で、江川 卓も “先生” と呼んでました。 享年84歳。合掌。
  また、IES 国際教育システムの創業者、大石 郁夫さんが、11月24日未明に亡くなってました。 1970年代から 『月刊 海外子女教育』の広告や帰国児の英語保持研究を支援してくださり、感謝しています。 享年76歳。合掌。

◆ 私の note に 「究極の水ロケットを……空にあこがれて探究に遊ぶ」を書きました。 滑空して帰還する 「スペースシャトル型」、2000ccボトルを2本連結した 「ジャンボ水ロケット」などを紹介。 飛行実験の様子を記録した動画の編集もできました。

◆ 喪中葉書が届き、90歳を超えての大往生ですと 何だかホッとします。
  忘年会が続くと 胃腸が弱ったりメタボが気になったりする方もあるでしょうね。 皆様、お身体を大切に。

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【2023-11】

秋の味覚が楽しい季節です。
  ワインや日本酒も一段と美味しく感じられますが、杜氏が手塩にかけた成果でもあります。 受験生諸君にとっては今が正念場。 帰国生入試や総合選抜入試などが続き、進路指導の “熟成”も問われるかのようです。 農作物の生育環境は 「Terroir(自然環境要因)といいますけど、とくにワインの味わいを左右するとされます。 その要素は、土壌(地質や水はけ等)、立地(標高、地形、斜面の方角など)と 気候(日照、気温、降水量、風量など)です。
  仏ブルゴーニュ地方や米国ナパ渓谷などの土壌は “パッチワーク状”に複雑で、隣り合う畑でも まったく異なります。 土壌分布の地図で “継ぎ接ぎだらけ”の様子を見てると、個性を持つ学校が集まった学生街の感じにも思えてきます。 土地の影響を受け易い品種:「Riesling」「Chardonnay」「Pinot noir」、受け難い品種:「Cabernet S.」「Merlot」…… 映画 『サイドウェイズ』(米 2004年)で 「Pinot noir」が好きな主人公が 「手間暇をかけたものこそ〜 」と夢を語ります。 対する彼女は 「どの土地に行っても個性を見失わないカべルネが好き」と話し、二人の性格の対比が見事でした。 舞台はカリフォルニア州のナパ渓谷…… ちょうどワインの世界大会で ナパ渓谷のワインが優勝、土地の好さを証明しました。
◆ 『サイドウェイズ』は 日本の俳優を使ってリメイクされ(2009年)、舞台も 主人公マイルズ(⇒ 斉藤道雄)と マヤ(⇒ 田中麻有子)の対比も同じでした。 なお、ナパ空港には1971年から40年間、日本航空(JAL)の操縦士訓練所がありました(JALの倒産で閉所)。

編入試験の問い合わせも多い時期
  入学試験と同様、どういう生徒を選抜すべきかに学校の命運が懸かっています。 とくに私立学校としては、かなり難点のある子の中から 将来性/潜在力のある子を見出せるかどうかが死活問題です。 しかし、日本の教師は 「一年後、GPA(評定平均値)が上位に入って来るであろう生徒」の見分けが 何故か不得手。 生徒の背景も現在の環境も、性格も関心事も皆バラバラなのに、「全員が同じ条件で試験を受けている」という虚構…… 私の面接を 「恣意的だ」とか 「客観性がない」といって批判的な先生も、一年後に その生徒の好成績には驚きます。
  “伸びる子”の資質は実にバラバラで、試験の点数には還元できません。 しかし、共通していることはあるのです。 たとえ 「不真面目そう」「服装/髪型が変」など 見た目ではマイナス印象でも、“サボり癖”がなければ、まず大丈夫。 与えられた課題を、たとえ不十分でも期限内に提出できる子は、指導者の助言も財産にする “学び”の基礎があるのです。 こちらは、まるで新しいワインを試飲するような緊張感を伴いますが…(失礼)
◆ 「サボり癖は どうすれば治るか?」は 難しい課題です。 『BIZPARK』のサイトに “克服法”が解説されていて、根本的な原因は 「危機意識のなさ」「目的意識の低さ」の2つだそうです。 手厳しいですが、要は 「Self Acknowledgment」(自己認知力)なのでしょうね。

どの「ラック」よぉ?
  いまどきの若者が使う 「ラック」という用語に、年寄りの私は しばしば混乱させられています。 英語だけで 「Lac」 「Lack」 「Luck」 「Ruck」 「Rack」...etc. どの意味で使っているのか直ぐには判らないのです。
  「Ruck」は “多数・多量” “凡人が集まる” で、ラグビーでは “密集戦の一形式” です(cf.「Scrum」「Maul」)。 また、“ひだ・折り目、しわ”の意味もあり、“苛立つ(ruck-up)” ⇒ “喧嘩(ruction)” へと発展します。(注:殴り合いは 反則です)
  他方、「Rack」は “網棚・格子棚”…… 生徒なら 書架か整理棚、ICT機器の棚(19inch-rack?)の意味でしょうね。 次に “ビリヤードの球をセットすること”……15個(正三角形)・9個(菱形)・7個(正六角形)を並べる道具の意味も。 工学関係の 「Rack(歯竿<はざお>は 真直ぐな棒or平板に歯を付け、その凹凸が ピニオン(小歯車)と噛み合う…… 回転運動を直線運動に変えるものです(⇒ アプト式(Abt system)鉄道)。 そして “拷問台”…… 派生して “苦痛・苦悩・過度の緊張” “絞り採る” などの意味で 英文読解問題に出てきます。 ※ これだけでも 頭が狂いそうですね。
◆ 「落句 <らっく>」は 漢詩の結句のことですが、転じて “終りの句”そして “落ち, 結末”も意味します。 落語だけでなく、講演やスピーチの結びの言葉にしても “夢”や “余韻”を残す技量が必要です。

さあ 笑って、笑って!
  わが家の次女は 「精神保健福祉士」の資格を持っているのに、今はビジネスホテルで働いています。 ホテルでの接客は “人間観察に格好の機会” なのだそうですが、トラブルやクレイム対応は 楽ではないはずです。 私や家内が 「これって変だよね?」と話していると、次女は 「じゃぁ、笑わなきゃ」と、笑顔を私たちに向けます。 どうしようもない愚痴話を、ユーモアの “間”でくるんで消化してくれます。 ♪見ろよ 青い空 白い雲、そのうちなんとか なるだろうさ…… という 植木 等の歌を思い出します。
◆ 私は 「帰国生のための学校の選び方」の講演を 何十回もしてますが、最後に 「こういった方法で学校を選んでいくと ○○学園(私の勤務先) は必ず候補に入ります」と結ぶと、会場は笑いに包まれました。 縁起が悪いので、落ちがいいとは申しませんが。(笑)

朗らかさを大切に
  小塩 節先生の 『ドイツ語 続コーヒーブレイク』に、「Heiterkeit(朗らかさ)について触れられた文がありました。
<対象からそっと距離を置き、微笑をもって対象を見ること…(略) heiter <ハイター> とは、天空がまっ青に晴れ渡っていること、そしてまた、それと同じように心が澄み渡つて朗らかであることを意味します。 Heiterkeit こそ、人間の持ちうる最も好ましい美徳でしょう。>
  どんなに苦い経験を重ねても、朗らかさや清朗さを失わない人……、どんなに辛く苦しい状況でも、軽やかに朗らかに笑える人……、「かつての日本人には、こういう美徳を備えた人が多くおられた」 と小塩先生は述懐されていました。
◆ ニュース番組で、お笑いタレントやアイドルが “不勉強なまま” でコメントする低俗化…… 内容がなく、瞬時の面白さやヨイショ発言のみです。 若者が離れていっても仕方ありませんね。

「高留連」も遠くなりにけり
  文部科学省は今年、『高等学校等における海外留学に関する危機管理ガイドライン』を策定しました。 政府目標として 2033年までの高校段階の留学者数を12万人に…? かつての 「高留連」が担っていた機能を政府が肩代わりする形ですが、どこまで機能するでしょうか?
  「高留連」といえば 「箱根会議」の主宰者、向 鎌治郎さんが亡くなって 10月で 丸14年が経ちました。「日本の国際交流活動の担い手で、向さんと面談してない人はいない」とされるほどの "豪傑" でしたから、逸話や事件は数多あります。(笑)
  もう一人の重鎮、桜美林大学の井上 雍雄さん(元 CIEE日本所長)が米国に移住されて四半世紀、亡くなって10年です。 1970年代には赤阪の山王グランドビル2階に、CIEEと日米教育委員会と並んでJOESの事務所もありました。 所用でJOESを訪ねた時は、必ず井上さんにもお会いして、高校生の留学事情の動向などを教えていただいてました。 CIEEがTOEFL試験本部(ITS)の上部機関であることを知る人も 少なくなりました。

第86回グローバル化社会の教育研究会(EGS)開催される
  14日(火)、茨城大学の瀬尾悠希子先生に話題提供をお願いしました。 テーマは 『海外子女教育における継承語教育の可能性と課題--- 子どもと教師の物語から考える』。 具合的な 「自分語り」(Life History)の持つ説得力は やはり偉大で、とても解りやすかったです。
  子どもは 「なりたい自分の姿」を日本語を学ぶ先に見つけられた時、日本語を積極的に学んでいるそうです。 あるいは 「ああなりたいな」と憧れるような “ロールモデル”になる先輩が身近にいても同様とのことです。 第一言語と第二言語とが入れ替わる事態で 子どもの内面がどう変容するのかは、まだまだ解明できてないようですね。 軸足を置く言語がなくて迷子になっているような子も、これまでたくさん見てきましたが、研究の成果が待たれます。
  他方、教師はどのようにして 「多様な文化的・言語的背景をもつ子ども」に向き合うようになるのか? 補習授業校のT先生の “物語”を通して、補習授業校の持つ使命や現実の課題、先生自身の姿勢の変容が紹介されました。 最近、「教育は子どもたちのためにある」 「教師は子どもからも学んでいく」という大前提が 見えなくなっているようです。 そこが問題なのだということを、若い先生方に どう伝えていけるのか、悩んでしまいます。 良い方法はないでしょうか?
◆ チューリヒ補習校の長森千枝校長は、海外からオンライン参加されました。現地時間で午前6時開始でした。

11月の諸行事―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
デジタル・シティズンシップ セミナーin広島(Hybrid)--- 11月4日(土) 午後0時半〜、於:広島女学院中学高等学校。 テーマ 『デジタル学習基盤時代の子どもたちに望まれること』=奈須 正裕(上智大学 教授)ほか。 ※ 中国地方5県の先駆的教師を交えて 小・中・高校教育におけるデジタル市民の育成について考えます。
[高校生募集] アニメーテッドラーニングの講習(On-Line)--- 11/25(土)・26(日)、12/27(水)・28日(木)、'24年 1/7日(日)・21日(日)の6日間。 テーマ 『水』。 ※ アイデアをまとめ、アニメで表現・発信するワークショップです。
第86回グローバル化社会の教育研究会(EGS)--- 11月14日(火)、テーマ 『海外子女教育における継承語教育の可能性と課題 ---子どもと教師の物語から考える』= 瀬尾 悠希子(茨城大学 全学教育機構国際教育部門 助教)。 ※ 子どもも教員も大半が “長期滞在者もしくは永住者”…… 教師は何を支えとして頑張れるのでしょうか?
Ethical Design Week Tokyo 2023---11月16日(木)18日(土)、於:SHARE GREEN MINAMI AOYAMA(東京都港区)。 ※ SDGsや 環境と経済を両立させる循環型経済を社会へ実装する取り組みの提案です。
HNK全国高専交流会 in 白山 2023 --- 11月18日(土)・19日(日)。 ※ わが国の “ものづくり”の担い手と その育成に関わる人たちの輪から、一体何が生まれるでしょうか? 高専について知りたい生徒や保護者にも 絶好の機会です。
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◆ 今年の8月3日(木)から広島県呉市で実施された 「ひろしまPCAMP2023」の全記録動画と詳細報告が、国際文化フォーラム(TJF)のサイトで公開されています。 燃え上がる高校生の姿に涙腺が緩みます。 わが故郷にも近く、辺りの風景も懐かしかったです。

◆ 『東洋経済 ONLINE』(10/14)に 小幡 績先生(慶應義塾大学)の 「なぜ経済学者も政治家もバカになったのか?」…… 円安政策の弊害を易しく解説されています。 忙しい方は [6]・[7] だけでも読んでみてください。

デモクラシー フェスティバル ジャパン(10/28@聖心女子大学)で、私は 犬尾 陽子さん(Happiness Catalyst)の 「デンマークに学ぶ幸せな生き方・働き方・学び方」と、HILLOCK初等部の 「多数決をしない学校の意思決定とは?」のセッションに参加しました。 和気あいあいの話し合いが楽しかったです。

◆ 11日(土) 上海補習授業校(上海日本語補習クラブ)の創立10周年記念式典があるそうです。 学習塾 「上海一麦」の軒先に、9人の子ども達が初めて集まった日のことは忘れられません。 関係者の皆様の10年のご努力に敬意を表します。

note「ぐるる」で 私の 「国境をまたぐ子どもたち…… TCKs(第三文化の子どもたち)を持つ親に捧ぐ」のシリーズ 第一回が掲載されました。 はからずも TCKsの子を持ってしまった私の苦闘の経験が、いま TCKsを抱えて悩んでおられる皆さまに、少しでもお役に立てれば幸いです。

◆ 読売新聞の全国世論調査(11/17〜19)で 岸田内閣の支持率が24%、不支持率は62%。 「皆さんの収入を上げます」と言いながら、額面給与は上がっても累進課税と社会保険料のために手取り収入は減る…… これを庶民は 「大嘘つき」と呼びます。 まだ支持してる人は、給与生活者ではないのでしょうね。

◆ 20年前の11月、高畠通敏先生の古希を記念する講演会で 「護憲の立場に立つ政治家が衰退をしたのは、平和部隊や国際ボランティア活動の若年層への義務化の提案を否定したことにある」と話されました。 先生の肉声を聞いた最後でしたが…(溜息)。

◆ 「秋高気爽<Qiu1gao1 qi4shuang3> 塞上馬肥<Sai1shang ma3fei2>」(天高く馬肥ゆる秋)…… ついつい食事もお酒も進みますね。 腹も身の内、皆様お身体をご自愛ください。

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【2023-10】

秋祭りのシーズンです
  9月後半から10月にかけて、秋祭りの行事が日本各地で催されていますが、その中心には 神社があるのが普通です。 「神輿<みこし>」や 「山車<だし>」 「祭礼行列」などは、まず神社で祝福された後に 街中を練り歩きます。 「産土神<うぶすながみ>」は、自分が生まれた土地の鎮守の神で、誕生前から死後まで守護してもらえる神様です。 他方、「氏神<うじがみ>」は、血縁関係のある一族が祖先や同族神を祀ったもので、その子孫が「氏子<うじこ>」です。
  しかし、「産土神」と「氏神」とは 近世以降は混じり合い、今では ほとんど区別がなくなっています。 ニュースでも、そこに集まった人全員を 「氏子」と呼ぶことが慣例化しています。 最近は、その神社の近くに住んでいる人や 祭礼に合わせて訪れる人は 誰でも祭りの輪に入れてもらえる例も増えました。 もはや 宗教を離れた “習俗” なのでしょうけど、場違いな服装で神輿を担いでいる人を見たりすると 抵抗を感じます。 その祭りの成り立ってきた起源や経緯、人々の思い入れ等もあるのです。 だからといって、「○○らしくしろ」とか「△△に揃えろ」とか厳しく言うのも、多文化共生の途を閉ざしかねません。
◆ 昔、公の機関がクリスマス・ツリーを飾ったら 「税金の不適切な使用」として訴えられていました。 現在は、仏教系の学校でも 「世界の文化や習慣を理解する趣旨」で飾られたりします。 もはや “習俗” といって好いかもしれません。 ハロウィンを宗教的な行事だと認識している人にも、ほとんど出会いません。

『J-POPの捕食者』の衝撃
  今年3月7日(火)、BBCの 『Predator: The Secret Scandal of J-Pop(J-POPの捕食者)が英国で放送されました。 しかし、日本の大手マスコミでは、関連する報道をしない “内部了解” が決まっていたようです。 呆れ返った日本外国特派員協会(FCCJ) は3月17日(金)、同番組の制作陣によるオンライン記者会見を実施します。 また、BBCは 18日(土) 夕方の 「BBCワールドニュース」で 世界中に放送、翌日も3回の再放送をしました。
  さらに3週間後の4月12日(水)、日本外国特派員協会で 元ジャニーズJr.のカウアンさんの会見が行われました。 ようやく NHKが 翌13日(木) 夕方4時のニュースで初めて報道すると、他の報道機関も後に続き、一般に知られます。 実に英国での放送から37日目、北 公次くんの 『光GENJIへ』(データハウス)の告発から 35年も経過していました
  また、J社所属の “アイドル(の卵)”にとって切実な問題であるにもかかわらず、口を閉ざさざるを得なかった状況…… いわば アイドル同士の競争と “イジメ” を利用した 巧妙な “分断支配” の構造が出来上っていたのではと推測します。 “魂の殺人” ともいわれる性暴力は、青少年期の被害はとくに大きなトラウマとなって、ずっと苦しみを残します。 ともすると 「知りませんでした」 「残念です」だけで済まそうとする大人の多さにも、憤りを禁じ得ません。
◆ 「Predator」は “他の動物を捕らえて食べる者”(=自然の摂理)の意味ですが、「Prey on others(他人を食い物にする/搾取する)の否定的な意味でも使われます。 逆に “食い物にされず 可愛がられる子ども” は、教育現場では 「Blue-eyed Kid」(特別扱いの子)と皮肉られます。 彼らに虐められる子の側から見れば 「Predator」…… 帰国生が最も警戒する子たちです。

10月の各国の祭り
  「オクトーバーフェストOktoberfest)」(10月祭)は、ドイツのミュンヘンで催される世界最大規模の祭りです。 10月初旬頃の2週間余り、ビールを飲みながら大いに食べて騒ぎ、公演やパレードなどのイベントも盛り沢山です。 しかし 最近は、10月に関係なく “ビール祭り” の意味で 「Oktoberfest」が使われ、一年中 世界各地で開催されます。 「Carnival(謝肉祭)が 本来は2月頃(復活祭の50日前頃)なのに、一年中 あちこちで催されているのと同じですね。
  米国では 「10月のリンゴApples in October)」……1905年イリノイ州で提唱された 「全国アップルデー」が起源です。 「生産者・流通業者・販売業者が協力して、一般の人々にリンゴの銘柄を認知してもらおう!」と呼び掛けました。 「Apples」には “果物全般”の意味もあり、お祭りは全米で一週間、さらには一ヶ月のお祝いに成長しました。 なお、米国では「(Apple)Cider」は “無濾過のリンゴジュース”、「Hard Cider」は “リンゴ酒” と 区別します。
◆ 日本で10月20日は 「リサイクルの日」です。 ひとまわり(10)、ふたまわり(20)の語呂合せから 制定されました。 また、環境省や経済産業省など8省庁では、10月は 「リデュース・リユース・リサイクル推進月間」とされています。 私自身は、毎月が「ビール月間」ですけど。(笑)

上海日本人学校高等部の同窓会が開かれる
  10月7日(土) 東京日本橋で、上海日本人学校高等部の1〜3期生合同クラス会が開かれ、先生方も12人が参加。 上海を離れられない 河村 奈緒美先生と 海老沢やよい先生とは、オンラインで繋がって(計14名!)感動的でした。 卒業後 ほぼ10年経ってますけど、開校当初の頃の話題や互いの近況の話に花が咲きます。 幹事が用意してくれたビデオや 「思い出クイズ」では、歓声が上がるほど盛り上がりました。 学年単位では 年に何度か、機会を捉えては集まってるようですが、学年を跨ぐと また別の感慨もあります。 日本人学校は転入・転出が多いものの、部活動や運動会、演劇祭などの様々なエピソードは、それを補ってくれます。
◆ 6月に私の facebookに 「今年辺り 上海日本人学校高等部の同窓会があるでしょうかね?」と書いたら、瓢箪から駒? 一週間後に 「10月7日を空けといてください」との連絡があって感激しました。 SNSの威力と若者のフットワークの好さですね。

「母語」と「継承語」について
  通常、生後数年間育つ間に習得した “家庭内の言語” は 「母語(Mother Tongue)」 と呼ばれ、その子の主軸言語です。 やがて就学年齢を迎え、別の言語を用いて学校や地域社会で学ぶ場合、“母語” は次第に危ういものとなっていきます。 例えば 日本人家庭が米国に赴任した場合、就学児童は家庭で日本語、学校では英語で学習する例が95%以上です。 駐在期間が長ければ長いほど、英語が “主たる言語”になってきます。 その時の日本語が 「継承語(Heritage language)」と呼ばれ、ともすると家庭内でも使われなくなります。
  子どもは 就学前に習得した母語(⇒継承語)をテコにして新しい言語を獲得するのですが、その基礎が揺らぐのです。 まして 住み込みの子守りや家政婦、家庭教師などが日本語話者でない場合、さらに状況は複雑化し、深刻になります。
◆ 「継承語」は、親子のコミュニケーションのためには、いつまでも大事な道具であり続けます。 親にも子どもにとっても 自己肯定感や情緒的な安定感のためには大事な存在なのです。 グローバル化社会の教育研究会(EGS)では 11月14日(火)、この 「継承語」を取り上げます。

"虎の尾"や"地雷" を踏んだら?
  グローバルな社会では 全ての 「Stake-holders(利害関係者)クレイマーになる要素orリスクがあります。 不幸にして “虎の尾を踏んでしまった” 場合の基本姿勢(危機管理)は、国際常識として 次の3点に絞られます。
(1) 直ちに上司に事実関係を “正確に+全て” 報告…… 上司や代表者が 「知らなかった」と言ってしまう失態は最悪!
(2) 何故その事態が起こったかを 相手に客観的に説明…… 事実誤認や見落としなどを隠せば隠すほど不信感を生む。
(3) 主張すべき点は誠心誠意説明し、謝るべき点は謙虚に謝る…… 口先だけで謝っても 相手の気持ちは収まらない。
  肝心なのは、上司や同僚にも 相手方にも 「何か隠している/差別している」という印象を与えないことなのです。 「なるほどな」 「無理ないな」と思ってもらえてこそ謝罪の意味がありますし、相手と共に事態収拾に立ち向かえます。 なお、“地雷”(相手が悪意で 仕掛けている)の場合もあるので、最初に軽々しく 「すみません」と言うのは ご法度! 最善の “地雷対策”は、「先入観・差別感を持たない習慣を身に着ける+直感力を磨く」ではないでしょうか?
◆ 特定の政治家や経営者が失言や失策を繰り返すのは、体質的に 「トカゲの尻尾切り」以外に知恵がないからでしょうね。 「全員が無責任を装う」という奇手は、所詮は奇手です。 時間経過とともに誤魔化せなくなり、信用を失います。
  学校関係では、不正入試に関する “事件” が最も叩かれるのですが、AO入試の説明に際しても、慎重を期すべきでしょう。 30年前から東京大学が密かに(試験的に)AO入試をしていたことも、バレたら大変でした。


自然に学び 伸びやかに生きる
  麻雀の勝負師、桜井章一さんが 「近ごろ 思考や肉体が凝り固まった人が増えていないか?」と警鐘を鳴らしてます。 不測の事態に対して瞬時に柔軟な対応ができるように、「自然に学び 伸びやかに生きること」のお勧めです。 また 人間には感情があり、常に “心が揺れて” いて当たり前。 何かを判断する時 「揺れることが不安」という人に……
<心の傾きを修正し、バランスのとれた状態へとすぐに戻せる心が、“揺れない心” である。 揺れた状態を素早く元に戻すには、心の重心を真ん中に置いておくこと。 そうでないと、感情のバランスは崩れたままになってしまう。>
◆ 『月刊グローバル経営』10月号特集は 「海外へ飛び立つ前に--- アルジェリアテロ事件から10年」…… マニュアル整備と “マニュアルを越える判断” との均衡は難しいですね。 かつて日外協の安全部会長をされていた 吉田 厚さん(佐藤工業)のことも思い出しながら読みました。

第86回グローバル化社会の教育研究会(EGS)の開催
  11月14日(火)、話題提供は 茨城大学の 瀬尾 悠希子先生です。 瀬尾先生は、日本語教育・継承語教育と補習授業校におけるライフストーリーの研究がご専門です。 日本人学校や補習授業校では今、“駐在員家庭の子女” が少数派となってることが、前回の研究会でも話題になりました。 とくに補習授業校では、子どもも教員も大半が “長期滞在者もしくは永住者” である現状は無視できません。 そうした状況で 子ども達や教師は、何を支えとして頑張れるのでしょうか? テーマは 『海外子女教育における継承語教育の可能性と課題--- 子どもと教師の物語から考える』…… 15年に亘って調査して来られた瀬尾先生のお話しを伺い、それを素に話し合いたいと思います。

10月の諸行事―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ゆいグローバルネットのつながりの祭典 2023(On-Line)--- 10月6日(金)、テーマ 『世界から学ぶ幸せな子育て』=ノーラ・コーリ(国際精神医療ソーシャルワーカー)。 ※ カウンセラーとして40年間、世界の家族を見てきた経験を素にした、子どもの幸せ・親の幸せのお話しです。
ゆいフェス 『心地よい 楽しい 楽なだっこを見つけよう』(On-Line)--- 10月4日(水)、講師:迫きよみ(NPO 子育てを楽しむ会/だっこROOM)。 ※ 「だっこが辛い」という方へのアドバイスです。 ハッグの基本でもあります。
ASIA-NETセミナー(On-Line)--- 10月18日(水)、テーマ 『台湾スタートアップの特徴と'強み'を徹底解説』=吉村 章(ASIA-NET代表)・岸本千佳司(アジア成長研究所准教授)。 ※ 全体像がわかる図を使い、現在の課題や日本企業のビジネスチャンスなどが解説されます。
JAMSNET日本 講演会--- 10月21日(土) 午後2時〜4時、於:東京医科大学病院(東京・西新宿)。 テーマ 『海外邦人支援、その生と死』=仲本 光一(元 外務省診療所所長)・木村 利惠(国際霊柩送還士)。 ※ 異国で死亡…… 国境を越えた弔いの本質について考えます。
デモクラシー フェスティバル ジャパン---10月28日(土)、於:聖心女子大学 4号館。 ※ コミュニケーションのお祭りです。 人と話すことを思いっきり楽しみましょう。
ゆいフェス 『私たちの海外生活(駐妻時代)を振り返る』(On-Line)--- 10月30日(月)。 ※ 駐在員妻の先輩たちの本音トークが、あなたにエールを贈ります。
updata NOW 23---10月31日(火)、於:ザ・プリンス パークタワー東京。 テーマ 『意思決定の最前線。』=武内 和久(北九州市長)・山口 周(著作家)ほか。 ※ 11/1(水),2(木) は On-Line配信。 プラニク=ヨゲンドラ校長(県立土浦第一高校/附中)は 3日目に登場します。
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◆ (株)ホーユーは、大学や高校、官公庁などの施設内にある食堂・売店(全国 180ヶ所?)の運営などを手がけてましたが、9月1日に突然 “サービス停止”。 新学期早々に 「ご飯がない」という非常事態です。 広島県の 「子ども食堂」6団体は急遽、県内の寮制高校に食事の提供をしていますが、他の学校等はどうなってますか?

◆ 私はインドネシアで次男を亡くしましたが、現地での葬儀や火葬、骨壺の通関、一時帰国の手続きや日本に戻っての葬儀などを、悲しみに浸る暇もなく こなしました。 周りの人たちの配慮や寛容さがなければ、到底成し遂げられないことばかりでした。

◆ 日本語で 「サイダー」は、英語では 「Lemonlime, Lemonade」……“甘味と酸味で味付けし、果物の香味が加えられた炭酸飲料”のこと。 また 「Mead」(蜂蜜酒)は、穀物から醸造されるエール(⇒ ビール)やウィスキーが開発される以前からあった “お神酒<みき>”で、赤ちゃんには “毒”(当然!)。

◆ 1米ドル=150円の円安となり、NHKは躍起になって 「輸出が好調」と報道しています。 エネルギーや食糧などが高騰して 家計を圧迫してる面に消極的(あるいは輸出好調の “前置き” 程度)なのは、政府への忖度なのでしょけど…。 あ、これも “地雷” なんですね。(苦笑)

◆ 10月7日(土)・8日(日)は 「東京よさこい」でした。 石川県から北海道まで東日本各地から集まった134チームが、豊島区の8会場を巡って、日頃の研鑽の成果を披露。 絢爛豪華な衣装で 華麗かつ激しく舞う様子は YouTubeでも楽しめます。

◆ 東京の大田区立龍子記念館で 「川端龍子+1」の企画がスタート。 前半(10/21〜12/3)は、われらが濱田樹里さんの作品が展示されます。インドネシアで幼少期を過ごした記憶から、その自然と大地に生命の源流を求めたダイミックな作品です。

◆ 私がクアラルンプール日本人学校に在職時、大使館書記官だった斎藤 憲二さんが、このたび中国の青島総領事として赴任されました。 アトランタ、アフガン、ドバイ、重慶…… いくつも国境を跨ぐのは外交官の宿命でしょうが、ご健勝とご活躍をお祈りします。

◆ 2ヶ月後に (株)東芝が株式上場を廃止するとの発表がありました。 土光 敏夫さん(経団連会長。橘学苑理事長)郵便番号読み取り装置も、TOSHIBAパソコンも知らない若い人達に囲まれていると、時代が変わったことを感じます。 なんとも寂しいですけど…。

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【2023-9】

ムクゲの花の季節
  立春から210日目頃は 台風の季節。 この時期に咲く 「ムクゲ(ハチス)」の花の原産地は 中国で、「木槿<mu4jin3>」と呼ばれます。 また、世界各国に移植されていて、「Hibiscus」と呼ばれますが、英語では「Rose of Sharon」です。 白居易の詩の 「槿花一日 自成栄(ムクゲの花は 一日の命でも その生を全うする)から、“はかない繁栄” も意味します
  日持ちがしないので、祝い事や贈り物としては不向き…… 華道では “基本的には 生けない花” とされています。 しかし、茶道では その “はかなさ” が 一期一会の精神に合致すると考えられ、茶室の床の間や壁に生けられます。 「人生(如)朝露」との混淆から <アサガオ>とも読み、茶室に朝顔が生けてあれば 「槿花一日」を話題にするそうです。  「それがしも 其の日暮らしぞ 花木槿 <ハナムクゲ>(小林 一茶)
◆ ムクゲの樹皮を乾燥した 「木槿皮 <モクキンピ>」には 抗菌作用があり、焼酎に1ヶ月漬け込んで、水虫の塗り薬に用いられたりします。 蕾を乾燥した 「木槿花 <モクキンカ>」は 胃炎・下痢止め、健胃の生薬とされます。


AI に仕事を奪われる職業は?
  米プリンストン大学等から、AI の52技能について約800の職業に対する影響に関する分析結果が発表されています。 最もAIの影響を受ける可能性が高いとされた職業は 「Telemarketing(電話勧誘営業)とのこと。(犯罪行為は別!) “ChatGPT” のような言語モデルのAI は 人と人とのコミュニケーションが可能ですから、かなりの潜在力があります。
  驚くべきは 「影響リスクが高い職業」上位20位中、大半が 「Teacher…… 英語・英文学(2位)、外国語・外国文学(3位)、歴史(4位)、法学(5位)、哲学・宗教(6位)、社会学(7位)、政治学(8位)……。 「教師」以外では 社会学者(10位)、政治学者(14位)、調停員・仲裁人(16位)、裁判官・判事(17位)も入っていますが、ほとんどが “先生”。 法律関連の部門でも、AIが活用される可能性が高いようです。
  しかし、「AIに仕事を奪われる」と悲観すべきではなく、ヒトが どうAI を利用して仕事をしていくべきかです。 “教える” から “指導/助言する” へと発想を転換することで、将来の社会を生き抜く人材を育てる仕事は残ってます。

2005年頃の国内教育の大転換
  約20年前、国内の私立学校で、帰国生や外国籍生徒を学校の活性化に利用しようという動きが露骨になりました。 大手学習塾では、帰国生に見向きもしなかった名門校の教師を引率して、海外で学校説明会をやる処も出てきました。 しかし、親の立場からすると、学校側の都合でわが子を利用するためだけに入学させられるのは、嫌ですよね?
  『月刊 海外子女教育』8月号特集で、帰国生受け入れ校を取材してきた記者の座談会が組まれました。 媒体の性格上、掲載できなかった内容も多いので、「もの足らない」と感じた方は 『塾ジャーナル』9月号をご覧ください (笑)。
◆ 『月刊 海外子女教育』8月座談会の “ボツ内容” は『塾ジャーナル』9月号に特別寄稿しました。私の記事だけ note に転載を認めてもらえましたので、よろしければ そちらを。

「ムクロジ拾い」 の遊び
  かつて、夏休みの遊びに 「無患子<むくろじ>拾い」がありました(季語:秋)。 ムクロジの大木から落ちる青い未熟果を 丸ごと刻んで水に入れ、泡立てて遊ぶ…… 黄色く熟した秋(10月以降)の種皮よりも よく泡立つのです。 この泡の界面活性効果が 「Sapo(n), Sape」=洗剤です(ポルトガル語 「Sabao」⇒ 日本語 「シャボン」)。 学名は 「Sapindus〜」ですが、英語では 少し訛って 「Soap- nut/tree/berry」 です 他方、仏僧もムクロジを心身を清めるために利用したので、「無患子」(“患” を取り去るもの)と名付けられました。 他人の憂いを取り除くことは 「Ritha(利他=自然・人倫一貫の天則)なので、「Ritha Tree」の別名もあります。
  晩秋に黒く堅くなった実は 数珠や 「羽根突き」の羽子(種子に数枚の鳥の羽を差したもの)に使いました。 種皮は、洗剤や傷薬・うがい薬等に利用されるので、子どもにとっては、拾い集めれば褒められる遊びだったのです。 「無患子を拾ふ」は、仏教では 「無垢<むく>(煩悩の汚れを離れた 清浄な状態)とも関連づけて説かれます。 しかし、庶民には “年月の流れ” “秋の憂い”のイメージが強かったようです。  「むくろじを拾ひて 君も吾も老ゆ」(岸田 稚魚)
◆ ムクロジは、マレー語では 「Kayu Dadah Petih」(白い/純粋な薬の木)。 古くから民間の生薬に使われてきたのでしょうね。 種皮を乾燥させたものは 漢方の 「延命皮」……“うがい薬”(喉の洗浄・消毒用)です。 本来が洗剤ですから、もし習慣的/大量に飲み込むと、胃腸障害や下痢を発症します。 また、強壮剤・去痰薬というのは、素人の誤用です。 避妊薬?…… まあ 多少の洗浄効果はあるかもしれませんけど…(笑)。

ジャニーズの性加害問題で思うこと
  報道各社は 「正面から取り上げてこなかったと指摘されたことを重く受け止める」と反省!…… 会社の利益を守るために報道を避けてきた責任は感じてなくて、お決まりの文句で済ませようとしているのです。 もちろん 報道しないことで儲かった数百億円には、口をつぐんでいます。
  いつも通りの中途半端な “反省” を聞くたびに思い起こすのは、外交上の表現で使う 「Regret(遺憾に存じます)。 「本音としては申し訳ないのだが、面子があるので謝罪はできない。“残念だ” で理解してよォ」という意味なのです。 しかし、これを1960年代に 佐藤栄作 首相(当時)が国会で連発して、庶民は呆れ返り、若者は怒りました。 それを当てこすった植木 等のパロディー歌 『(誠に)遺憾に存じます』(1965年)が、大流行します。 失敗は素直に認めて、問題個所を特定して次回の挑戦に活かすことこそ、“学び” や成長の基本だと思います。 以前、「“学び” の本質は 学習習慣の形成では?」と書きましたが、試行錯誤や活発な対話こそ大事です。 学習の定着率(Learning Pyramid)から観ても、“学び”の王道ではないでしょうか?

スバルが見えたら新年度
  9月になると、太陽の裏側に隠れていた 「昴<すばる>」が 明け方の東の空に見え始めます。 「昴」を観測できることは “重要な出来事” だと古代ローマでは考えられ、後の “学びの新年度”の起源になりました。 「すばる」 は枕草紙にも出てきますが、中国の星座名 「昴宿<mao3su4>」から 「昴」の字が当てられました。 マレー語では 「mata dikit/liki(小さな目)と呼ばれ、欧州と同様に “新年度” の意味もあります
  欧州では 「Pleiades, Seven-Sisters」 …… ギリシア神話の 「Titan」族の七人姉妹です。 ギリシア中央部 「Arkadia(牧人の楽園=理想郷)で生まれたとされ、多くの文芸・美術の題材にもされてきました。 太古には 「七連星」に見えていたらしく、天文学では その一つが何らかの原因で消滅に向かったと解すのが通説です。 ギリシア神話では、末娘の Merope が姿を消す逸話(the Lost Pleiad)になってます。
◆ 「Pleiades, Seven-Sisters」は世界中で愛されており、無数の地名・会社名・ブランド名などが存在します。 故郷の 「Arkadia」は、東京の私学会館(市ヶ谷)の愛称でもあります。
  
日本の労働賃金が低く見える理由
  円安政策の当然の帰結として、日本における労働賃金は米ドル換算で、どんどん低くなっていきます。 同時に、輸入しているエネルギー、食糧その他の価格は円ベースで高騰するわけですから、生活は急激に苦しくなるわけです。 「株価が上がる」と喜んでいた人たちも、海外の投資家が米ドル換算で 「日本株が今は割安」と思っていたからだと知って、黙り込みました。 しかし、日本国民はここ10数年、円安政策に圧倒的な賛成(国会議席数)を与えてきました
  経済協力開発機構(OECD)の 『図表で見る教育2023』が発表されましたが、日本の教員給与は加盟36ヶ国中23位 …… 勤続15年の公立高校教員の給与(税込み)で、日本は 47,349米ドルと加盟国平均(US$53,456)を下回るとのこと。 でも、「平均よりも 6,107ドル低い」という前に 「1米ドル=110円ならば 62,730ドルだった」ことを認識すべきです。
◆ 円安政策は、給与労働者と年金生活者の生活を直撃します。 最先端の科学者や高度技術者などの海外流出も、“物価高”と米ドルで考えた場合の給与水準の低さとが 大きな原因なのです。 その分、教育費も安いのですけどね。

周りと比べて「上か下か?」 も 2025年問題?
  団塊世代(1945〜48年生まれ)老人の 「勝ち組、負け組」の発言の多さには、いささか嫌悪感を覚えます。 幼い頃から激しい競争の渦中に置かれてきたからでしょうか、常に周りの人と自分を比べて 「上か下か?」を気にします。 「自分が何かしなくては」という衝動を抑えきれず、きちんと並んで順番を待つことも苦手なようです。 スーパーのレジなどで 「少々お待ちください」と言われると、「私は客だぞ!」と怒鳴り出す老人の多いこと…。 心理学でいう 「Self-Esteem(自尊心)」の未充足、あるいは「Boundary(心の境界線)」の “間合い” がとれない症状…? ヒトの言動の曖昧さや好い加減さ(自分自身も含めて)を許容できるようになる “妙薬” はないでしょうか?

9月の諸行事――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
FIGT Japan Affiliate Event (Hybrid)---9月9日(土) 午後1時〜(日本時間)、テーマ 『Interculturality as a benefit … not a burden 〜 「はざまで生きる」を考える』= ミルトン=ベネット、山本 志都。 ※ 異文化コミュニケーション研究で著名なお二人を囲んで、「はざまで生きる」ことについて共に語り合い 考えます。
多言語高校進学ガイド 八王子会場--- 9月17日(日) 午後0時〜、於:八王子スクエアビル (JR中央線「八王子」駅)。 ※ 日本語を母語としない親子のための高校進学相談会で、3部構成入替え制です。 なお、品川会場 10月22日、新宿会場 10月29日。
英検 問題形式リニューアル説明会(On-Line)--- 9月12日(火)・20日(水)・28日(木)。 『英検を活用して4技能を伸ばそう!』=安河内 哲也(実用英語推進機構)。 ※ 2024年度リニューアルの説明と、とくにライティング新形式で書く力を育てる方法の解説です。
[留学生募集] JSAF 海外大学進学プログラム 2024 --- 9月14日(木)〆切。 専願方式(SAF協定大学への進学を希望)10名、併願方式(JSAF協定大学以外の進学も希望)30名。 ※ 来年のJSAF協定大学約100大学への進学制度です。
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◆ 「ムクゲ」の名前の起源は、朝鮮半島で 「無窮花 <ムグンファ>」と呼ぶことから。 9世紀の新羅は 「槿花郷」(ムクゲの国)と自称していたそうです。 “朝 咲いて 色が鮮やか” なので 「朝鮮」という国称が生まれたという俗説もあります。

◆ 2015年頃から、派遣教師を取り巻く政策が大転換…… 経産省が先頭に立って 派遣教師の使える道具や施設は整備されていきました。 しかし、従来は教師の海外不適応症状を扱った研究はあったものの、派遣教師の内面についての学問的な研究は、ほとんどなされていません。

曽我部泰三郎先生が亡くなられて1年が過ぎました。 お茶の水女子大学附属中学校の副校長をされたのですが、その3代後(?)の副校長、加賀美 勝久先生が、このたび外務省大臣官房人事課の子女教育相談室 副室長になられました。 温厚な数学の先生です。

◆ 植木 等の 『遺憾に存じます』の前奏が ビートルズの 『I Want to Hold Your Hand(1963年) のイントロで始まる点でも、ふざけてました。 日本人に ビートルズの存在を知らしめた功績は認めますけど、ユーモアで行くなら もう少しヒネリを入れたかったですね。

◆ 第二次安倍政権(2012年〜)以降、日本では “3〜4人並んで最敬礼” の謝罪スタイルが定番化(安倍首相に倣って「悪いのは部下ですが…」の意図が見え見え…)。 それに呼応して 「誠に遺憾に存じます」が人気を博しているのは、政財界に対する庶民の抵抗感の現われでしょうか?

◆ 知人から、米ペンシルべニア大学の心理学者 A・ダックワース教授の 『GRIT やり抜く力』(2016年)を教えてもらいました。 ≪成功には 「才能」の優劣よりも努力の継続、「やり抜く力」が決定的な影響を及ぼす≫…… 何かの挑戦をずっと続けられる人が幸せなのですね。

◆ 『月刊グローバル経営』9月号の特集は 「誰一人取り残さない」です。 「取り残されない」で始まった日本企業の海外進出(1970年代)が “経済侵略”の批判を受けた反省から生まれた 「日外協」…… 「フィランソロフィー」 「メセナ」から 「MDGs」、そして 「SDGs」へと、地道な歩みが続いています。

◆ フレンズ帰国生母の会の 『帰国生のための学校案内 2024』 が刊行されました。 母親の目線で集めた学校情報の塊です。 今年は、関西かけはしの学校案内は休刊ですので、やや寂しいですが…。

◆ 今年3月、南山国際中・高校(愛知県豊田市)と如水館バンコク高等部(タイ) が静かに閉校。 「需要があるのに生徒が集まらない」というジレンマを抱えてました。 他方、上海日本人学校の高等部は なんとか維持されており、10月7日(土) には東京で同窓会が開かれます。

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2023年8月以前のニュースは こちら

小山和智の執筆記事・コラム等の一覧

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